またまた世間をお騒がせしている「ヤジ問題」。
朝のニュースを見て、「また同じようなこと言ってるし・・・」
・・・と思っておられる人も少なくないと思います。
僕もそう思う。
余り政治や宗教の話に突っ込むのは、専門家でもないので
よしておこうと思いますけど。

「結婚したらどうだ・・・」という類の話は
以前は良くあったように思います。
昭和のころはね。
セクハラという言葉も世間一般ではあまり
使われていなかったように記憶しています。

お節介なおじさんやおばさん、友人までもが
「早く結婚した方がいいよ」って言っていましたね。
ニュースの話も特にヤジを飛ばしたわけではないけれど、
ヤジ問題について肯定的な意見を述べたのが世間を騒がしているのだろう。

お節介と言えば、不妊治療の現場でも良く効く話です。
「若いうちに早く子供作ってた方がいいよ・・・」
「人工授精とかもあるし・・・」などの話。
人工授精と体外受精の区別がはっきりわからないままに、
会社の上司が患者さんに言ったようです。
彼女は35歳くらいで、無排卵の状態でした。
人工授精も体外受精もできないのに・・・。
深く心が傷ついたと言っていました。
産む産まないはご夫婦間の問題で、人にとやかく言われる問題でもないのでは。

特に職場や友人、両親にさえも不妊治療をしていることを
黙っている人にとって、
「まだ子供つくらないの・・・」のお節介は、
心にグサッと突き刺さるものがあります。
不妊治療専門のクリニックに通って、体外受精などの高度医療に
何度もトライしているのに妊娠できない。
赤ちゃんが欲しくて、欲しくてたまらないのに・・・。

その人を思ってのやさしい一言が、人を傷つけてしまうこともります。

10年ほど前にアメリカに留学していたときに、
人の結婚や子供を作る作らないのプライバシーに関する話は
まず聞きませんでした。
よほど親しくないとそんな話はしないし、そんな話になっても
かなりオブラートに包んで会話されていたように思います。
プライバシーに対する認識にどうやらズレがあるのかも。

日本もここ10年くらいでプライバシーを傷つけるような話は
しなくなってきたんだけどね。
お節介する人も少なくなっているようにも思います。
お節介もときには人の心を和ませるときもあるのだけど・・・。

お節介とプライバシーの侵害の垣根はどこにあるんだろうね。
難しい問題だな~。

Omura