東洋医学では血の濁りを「瘀血」(おけつ)といいます
お血は妊娠の妨げになります
だから、瘀血を取り除く。
または減らすと妊娠しやすくなります。

Sさん(40歳)が無料カウンセリングに来て下さった時に、
彼女の身体の状態を「舌診」をして言いました。
舌の表面は赤っぽい感じに少し暗い感じです。
舌の裏の二本の静脈は舌下静脈。
とっても紫暗色で、怒張しています・・・と。

無料カウンセリングに来られた方を必ず東洋医学的な
診断をして、体の状態がどうなのかをお伝えします。
もし、鍼灸治療に興味があればトライされてみますか・・・
と言いますが、Sさんには治療させてもらう方がいいと
思うので、治療に来てください・・・と、こちらから
お願いしました。

瘀血の状態が、酷かったからです。
Sさんはその日に予約を取ってくださいました。

さて、前回は、「瘀血」って何・・・?
じゃぁ、どうすればいいの・・・?で話が終わりました。

瘀血は血液の流れが悪く、血流の滞った状態を言います。
血液が濁っているととらえる考え方もありますが、
流れが滞って血液が鬱滞し濁ると言った方がわかりやすいと思います。
瘀血症は体の中の血液の流れが悪くなって滞り、新鮮さを失って
ドロドロ状態になって引き起こされるさまざまな症状を言います。

その一つに不妊症があります。不妊症以外では、月経不順、
冷え症やのぼせ、更年期障害、子宮内膜症、子宮筋腫、
PMSや生理痛、肩こり、腰痛、しみ、そばかす、肌の乾燥など。
まだまだあります。
痔疾、下肢静脈瘤、脳血管障害や虚血性心疾患、高血圧、貧血、
などなど。

瘀血は別の言い方で「悪血」とか「古血」とか
言われます。悪い血に古い血か・・・?
漢字のごとく身体に良くないのが伝わってきますね。

良く患者さんに瘀血の説明をするときに川の流れの例えを出します。
川の流れが悪くて蛇行しているところどころにゴミが溜まったり、
流れが悪くて川の水も濁ってしまう。
瘀血って、体の中の血管の流れが悪くなっている状態。

流れがスムーズに進んでいるところは濁らない。
反対にキレイでしょ。
清流の流れは大地を清めて、生き物を育んでくれます。
きれいな血液の流れが、質の良い子宮内膜や卵胞を育ててくれます。

じゃぁ、瘀血を改善するにはとうしたらいいの・・・ということに
なりますよね。
ストレスを作らない。ストレスがきつくなると瘀血が出てきてしま
います。
・・・と言われても、不妊治療の悩みや仕事、友人関係、
などなど、みんなストレスいっぱい。
できるなら、ストレスを感じる環境から離れてみること。
趣味や体を動かしたり、ストレスを忘れている楽しい時間を
作ることでしょうか・・・。

良く寝て、食べて、遊んで、規則正しい食生活。
これが一番かも。

先生、何を食べればいいの・・・?とも良く効かれます。
特にこれっと言ったものは無くて、お肉にお魚、野菜・・・
美味しくてバランスのいい食事ですよ。

食べ物は体を作る生命の源。黒豆
赤色、緑色、黄色、白色、茶色、黒色、紫色、青色・・・と、
食べ物には色があります。
東洋医学では陰陽五行の関係で、五色と言われますが、
上に列挙したように八色はあると思います。
いろんな色をバラエティに食卓に並べると、
おのずとバランスのいい食事になるのではと思います。

クルミとか黒豆なんかは、良くお進めます。
写真の黒豆、ピカピカして美味しそう。
患者さんと話をしていて、「お豆さん食べてる・・・?」
「黒豆って食べてる・・・?」と聞くのですが、
今の30代~40代の方たちの食卓に、毎日、お豆さん類は
上がっていないようです。
大豆の五目、そら豆、えんどう豆、小豆、枝豆・・・などなど。
いっぱいありますよ。

豆を食べなくなってきているのは、食生活の変化なんでしょうか・・・?
普段から、いろんなお豆さんを食卓の一品に加えてくださいね。
豆は畑のお肉だから・・・。

話はSさんに戻ります。
Sさん、ショート法で採卵することになりました・・・。

to be continued
Omura