胚移植前後の鍼灸治療で、
骨盤内の血行を改善すると
妊娠しやすくなります

Oさんの胚移植当時の年齢は39歳でした。
そして、40歳で出産。
メールをいただいたのが、Oさんのエピソードを
紹介するきっかけになりました。

たったの数回だけ治療に来られて、
みごと妊娠!!・・・というフレーズは好きではないです。
当院に数年来られても妊娠できていない方が
おられるからです。

病院での不妊治療期間も短くて済む人もいれば、
長くかかってしまう人もおられます。
不妊治療の出口が見えない・・・と言われるのは、
人それぞれの抱えている問題や症状、タイプが
違うからです。

Oさんの胚移植までの鍼灸治療は4回で済みましたが、
当院に来られる前に採卵は済ませていて、
胚盤胞の受精卵が3つあったからです。

胚移植前と後の鍼灸治療の方法は、
私が不妊治療されている患者さんの治療を始めた頃だから、
もう20年以上前から始めています。

学会論文を出して・・・なんてタイプではないので、
私がこの治療方法を始めましたとは言えませんね。
もう10年以上前かな・・・
アメリカのCNNで、不妊治療の患者さんに
胚移植前と後の鍼灸治療は効果があるという論文が出で、
ニュースで取り上げられていたことがありました。

そんなこと、とっくにやってるけど・・・と思い
ニュースを見てました。
東洋医学の観点からみると、普通なんだけど・・・と
思います。

最近では、鍼灸院の先生方で、
胚移植、人工授精、タイミングの前後に治療を
勧められる先生方が増えたように思います。

さて、Oさんの2回目の治療は胚移植当日の直前。1245740578-801727_11
1~2時間前でした。
その時は、全身の血流をよりスムーズにするために、
スーパーライザーPXも使っています。

3回目と4回目は胚移植の後日に2回です。

プラス判定後は1週間に1回のペースで
流産予防とつわり軽減の治療に来ていただきました。
ほとんどの方は、つわり軽減の治療をすると、
治療を終わ頃には「胸のムカムカがスーッとしてきました」
・・・と言われます。
1日~3日間くらい、つわりの症状がマシになります。

ですが、Oさんのつわりはとってもひどく、妊娠7週に
入るころには水も飲めなくなって2日間ほど入院されて、
点滴で一番つらい時期を乗り切ることができたようです。

8週と5日目に8回目の治療に来られました。
嘔吐はするけれど、少し食事ができるようになったようです。
その翌週に治療に来られた時には、つわりはまだあるけれど、
気分のいい時と悪いときの波があるということでした。

「12週くらいからつわりも少しずつ軽減されてくるから、
もうちょっと頑張ってください」と伝えました。

11回目の治療のころは妊娠13週と5日目でした。
つわりはまだあるけど、ピークよりマシということで、
この日が一応、最後の治療になりました。

19週に入ってから、鍼をちょこっとして、
1回だけ安産のお灸の練習に来ていただきました。
これで本当の最後の治療・・・とおもいきや、
29週で逆子になっていたので、当院に来られました。

「もし、26週~30週の間に逆子だったら連絡ください」
伝えていたからです。
この間だと、80パーセントくらいは鍼灸治療で逆子が
治りますよ。

ただ、当院での流産予防や安産のお灸の練習、
逆子の治療は、当院に来ていただいていて、
妊娠された方限定でさせていただいております。

それは、妊娠前からの患者さんとの信頼関係が
あるからなんです。

Oさんも逆子も治って、44時間かかりましたが
自然分娩することができました。

ちっと余談ではありますが、当院に来られていた
患者さんの多くは、3000g以上の赤ちゃんを
出産されています。

これって、安産のお灸が効いていると思いますよ。
検証はできていないけど、数千年以上前から伝わってきた
方法だからね。
科学的に誰か解明してくれたらいいのだけれど・・・。

最後に、Oさん、ご協力ありがとうございました。

Omura