鍼灸治療に行く前は、
3回ショート法で採卵したけれど、
全て胚移植できなかった

前回のお話は・・・
Tさんの初診の時に、私はこう言いました。
「先ずは、鍼灸でアトピーの治療しながら、
妊娠体質づくりをしましょう」・・・と。
で、終わりました。

Tさんは2年前に自然に妊娠できたけど、
心拍が出ずに流産の経験があります。
流産の後、かなりアトピーがひどくなったようです。

その後、体外受精にチャレンジ。
Tさんは3回、ショート法で採卵。
1回目は5個。
2回目は5個。
3回目は1個採卵できて、顕微授精。
授精するけれど、胚移植できる胚にならない。
結局、1回も胚移植できない状態でした。

当院に不妊治療をしに来たのに、
何でアトピー治療なの・・・とTさん(41歳)は
思われたと思います。

高雄病院の橋本先生が、Tさんを紹介して
下さったのは、当院がアトピー治療不妊治療
得意としていることを知っていたからでしょう。

初診の時に、患者さんの治療経過や体調の
話を聞いて、先ず舌の状態を見ます。
「舌診」というものです。

それから、脈を診ます。
脈の速さや、硬さ、柔らかさ、幅、浮いているとか
沈んでいるとか、太さや、細さ。
力強いとか、弱いとか・・・。

それに、血管の中の血液の質も感じ取ります。
ドロドロなのか、何か砂が入っているかのように
シャリシャリしているのか、ネギのように
中が空洞な感じがするのか・・・。
30秒くらいの間に、患者さんの脈を感じ取って
診断するのです。
これが、「脈診」です。

病院で脈を計るのは、速さと血圧でしょうか?
東洋医学ではいろんな見方をするんですよ。

初診の時、お腹も診ます。
これは、「腹診」というものです。
みぞおちから下腹部まで、肌の状態や、
硬くなっている場所や反対に柔らかくなっている
というか、萎えている場所をチェックします。
腹診で、どの臓腑が悪いのか、どの経絡が滞っている
のかを診るんですね。

腹診でTさんのお腹を見ると、明らかに肌全体に
アトピー痕がありました。
Tさんに、
「これって、アトピーですか」と尋ねると、
「そうなんです。小さいころからずっとアトピーです」
・・・と答えてくれました。

そこで、じゃぁ、
「アトピーは鍼灸治療で良くなりますよ」
「完治には時間がかかるし、完治しないかもしれないけれど、
かゆみが収まったり、出てくる回数が減ったり、
だんだんと良くなると、ステロイドを使わなくても
いいようになりますよ」と言いました。

「えっ!!・・・そうなんですか?」
「聞いたことないです。何十年もアトピーに悩まされていて、
病院には行ってますが、鍼灸治療で本当にアトピーが
良くなるんですか?」と聞かれました。

「それでは、どうなるかしばらく鍼灸治療に来ていただき、
アトピー治療をしながら、不妊治療をしましょう」
「きっと体調が良くなって、アトピーも改善してきたら、
妊娠のチャンスが広がりますよ」
・・・と答えました。

アトピーは自己免疫疾患で、自分の免疫システムが
自分を攻撃してしまうものです。

Tさんの、東洋医学的な診断は、
肝鬱・・・ストレスです。
お血・・・血液の濁り。
痰湿・・・体液の巡りの停滞。
3つくらいの原因が重なっている状態でした。

やや陰虚もありました。
(陰陽バランスの陰の気が不足している状態)

初診は、4か所に鍼をしました。

to be continued
Omura

At last 
I
 was able to become pregnant No.16-2

It was not possible for all embryo transfer
before going for acupuncture moxibustion treatment
though I collected eggs by short method three times

More than 1175 patients get pregnant
Infertility treatment specialist
karasumaoike Acupuncture’s salon in Kyoto