Hさん(41歳)が初診で来られたのは、
生理が始まって12日目でした。
病院で診察後のことです。

卵胞は10ミリ、8ミリ、12ミリの
3つ育っていたとのことでした。
6日後の診察の結果、卵胞は同じ大きさで
育っていなかったので採卵は見送りに
なったようです。

卵胞が育つようにhmgの注射を5回も
していたのに・・・。

そして、プラノバールを14日間処方され、
生理3日目の診察の予定になりました。

初診の時にHさんは、
足の冷えむくみを特に気にされていました。

漢方を服用された方がいいのではと思い、
漢方クリニックをご紹介しました。
処方されたのは、桂枝茯苓丸と六味丸。
冷えのぼせやむくみがあり、腎陰虚の方に
処方されるものでした。

私の診断も腎陰虚で火照っているけれど、
下半身の冷えとむくみ。
肝気鬱結(かんきうつけつ)という状態。
ストレスがけっこうあると考えました。
だから気の巡りや血の巡りが悪くなって、
冷え症になってしまうのです。

Hさんは初診の日から、2週間後くらい、
プラノバールを服用されてから来院されました。

プラノバールは、高温期をつくる
お薬ですね。
冷えのぼせで上半身が火照っている方が
服用されると、いつもの火照りより
火照り感が強くなる方が多いように
思います。

ですから、鍼灸治療で火照りを抑えながら、
高温期をキープさせるツボを選んで、
治療しています。

プラノバールを14日間服用して
3日後に来院。
そろそろ生理が始まるので、
生理を起こさせるというよりは、
自然に生理が起きるように、
生理を促す治療をします。

そうすると、生理痛がある方などは、
生理痛が軽減され、スーッと心地よく
生理が始まるようになっていきます。

瘀血(おけつ)でいつも赤黒かった生理の色は、
周期を追うごとに、きれいな赤色の鮮血で
血の塊が少なくなって、サラサラになって
いくのです。

生理の色がきれいな赤色になってくる
ということは、子宮内膜の色が
きれいになって、質の良い子宮内膜
つくられているということです。

その後、Hさんは生理6日目に来院。
この日はしっかりと生理を出しきる治療を
しました。

この周期はお薬の服用なしで、
タイミングにトライされるということでした。

to be continued
Omura