5年半の不妊治療をのり越えられた
Hさん(38歳の)お話。

前回のHさん(38歳)のメールの中で、
鍼と整体の話をでできました。
Hさんのメールの中で、

「もうストレスまみれだった私に
いつも温かい手で鍼と整体をして
頂けたことは、何よりリラックス
できるひと時でした。」

と書いてくださいました。
もちろん不妊治療専門の鍼灸院なので
鍼灸治療がメインなわけですが、
治療のメニューの中に整体?
もあります。

これは、カラダの歪みを治したり、
凝り固まったカラダを推拿(すいな)という、
中国伝統式な治療法で10分ほどで、
カラダをほぐします。

みなさん、整体、按摩、マッサージ、
推拿と一緒のように思われている方が
多いのですが、やっぱり違います。

ですから、当院は鍼灸治療が主な治療です。
推拿はその補助的にしておりますので、
推拿だけを60分コースとかいうものは、
やっておりません。

整体のくだりで話がそれてしまいました。
さて、Hさんが当院に来られたのは、
33歳のころ。
Tクリニックで1年間、不妊治療をされて、
Yクリニックに転院されて約4ヵ月経った
ころでした。

右の卵管は卵巣嚢腫の手術の際に切除
されていました。左の卵管は閉塞。
左の卵管が詰まっているので、Hさんが
妊娠するためには、体外受精しか
選択肢はなかったのです。

採卵しても右は空胞が多く、
受精するのは主に左の方でした。

Tクリニックで顕微授精の凍結胚盤胞を
1回移植して、妊娠。
妊娠9週で流産されました。

Yクリニックで顕微授精で2回胚移植。
1回目はロング法で採卵して受精4日目
の胚を移植。
ロング法での採卵の時に、OHSSに
なったので、次は経口薬で採卵にトライする
ことになりました。
マイナス判定。

OHSS(卵巣過剰刺激症候群)
不妊治療の時に排卵誘発剤を使って
卵巣を刺激して卵胞の数を増やそうと
します。
そのときに、薬が効き過ぎて卵巣が
過剰に刺激され、たくさんの卵胞が一度に
発育・排卵することでいろんな症状を
引き起こします。

お薬の過剰投与によってOHSSに
なるときもあれば、通常の容量のお薬を
使っているにもかかわらず、人によって
過剰に反応して卵胞の数が20個~30個と
育ちすぎてしまうこともあります。

もちろん、卵巣が腫れてしまいますよね。
腫れた卵巣が腹水によって動きやすくなって、
捻じれて急性腹症になることもあります。

胸水が溜まって、呼吸困難になることも
あります。
脱水症状に似た症状もあります。
OHSSの影響で血栓ができて、脳梗塞を
引き起こすこともあります。

今まで多くの患者さんの不妊治療のための
カラダの体質改善をしてきましたが、
OHSSによる重症な影響を受けた方は
数例です。

ほとんどの方は、何か影響がある場合は、
卵巣が腫れてしまって、採卵後の新鮮胚の
胚移植を見送るということが多いです。

採卵後、1周期~2周期待って、
卵巣の腫れを自然にひくのを待って、
凍結していた胚を移植されるケースが
ほとんどかも。

Hさん、2回目はクロミッドを服用して採卵。
胚盤胞を移植。
マイナス判定でした。

流産を1回されていましたが、
不育症検査はされていないとのことでした。

Hさんは、38歳で妊娠され、
38歳と約10ヵ月で出産されました。

それまでに、様々な問題が出てきて、
辛抱強く頑張られました。

妊娠されたときは、鍼灸治療もさせて
いただきましたが、当院で使っている
スーパーライザーPXも大活躍しました。

このお話も含めて、
次回からHさんが妊娠することができた
詳細をご紹介することにしましょう。

Omura