再度のチャレンジで妊娠。
38歳で出産。
実はお姉さんも当院で鍼灸治療
して・・・

Hさんは極体がでた胚盤胞を
胚移植して妊娠されましたが、
妊娠9週で流産してしまいました。

検査の結果、
胎児の染色体異常でした。
こればかりは仕方がありません。

妊娠しても数パーセントは染色体の
異常で流産があります。

やっとの思いで極体がでた胚を凍結できて、
妊娠したのに。
しかし結果が染色体の異常だったので、
気持ちを切り換えなければなりませんね。

気持ちが落ち込んでいるHさんの
鍼灸治療は、疲れた心のバランスを整える
ことをメインにしながら治療させて
いただきました。

その後、Hさんは1年間は胚移植せず、
じっくりと採卵を続けられました。

その間も当院へは月に3回~4回の
ペースで治療に来てくださいました。

結果、極体がでた胚盤胞を4つ凍結
することができました。

そして、流産してから1年と2ヵ月後、
Hさんは38歳になっていました。

Hさんは再度、凍結胚盤胞の移植を
されました。
この時は、自然周期の胚移植でした。

卵胞が育って排卵をさせてから、
胚盤胞なら5日目に胚移植です。

胚移植までの鍼灸治療は・・・
胚移植3日前に鍼灸治療。
このとはき、

胚移植前の準備のための治療

になります。
しかし、Hさんは風邪をこじらして
しまっていて体調は最悪。
こんなときに胚移植は延期した方が
いいのではとお話しました。

この時は、風邪の治療もさせて
いただきました。
後ほど聞いたのですが、翌日は風邪の
症状が随分と良くなっていたようです。

しかしながら、胚移植の時に風邪をひいて
体調が思わしくないときは、子宮内膜も
育ちにくい傾向にあると思います。

胚移植当日、案の定、
風邪で体調不全の影響もあって、
子宮内膜は7.8ミリ。
胚移植できないこともないけれど、
万全を期して胚移植は延期になりました。

前回の治療からちょうど1週間後、
次の周期の胚移植のために、
しっかりと高温期をつくる治療を
しました。

次は高温期中、生理が始まる直前に
生理を促す治療をしました。

生理から9日目に治療。
前回、生理を促す治療をしたその夜に
生理が始まったようです。
鍼灸治療の効果がでていますね。

生理14日目の診察で卵胞は18ミリ。
E2は168、LHは76。
スプレキユァも使い、翌日の生理15日目に
排卵の予測。

Hさんの都合もあり、胚移植3日前に
子宮内膜の血流を良くするための鍼灸治療と
スーパーライザーPXの照射をしました。

生理20日目に自然周期の凍結胚盤胞を
1つ移植。

移植4日後に、
高温期を安定させるための治療
をしました。

胚移植して7日後、判定はプラス。
クリニックによっては、判定日の日程は
胚移植7日後、11日後、14日後と
まちまちです。

プラス判定が出てからは、
妊娠14週まで週に1回のペースで、
流産予防もかねて、
妊娠を安定させる鍼灸治療
をさせていただきました。

妊娠20週過ぎに、
安産のお灸の練習に来ていただき
ました。

Hさんは38歳で妊娠、出産されました。

Hさんの話はこれで終わりでは、
ないのです。
実は、4つ上のお姉さんの治療もさせて
いただいておりました。

Hさんのご紹介で、当院に来られる
ようになりました。
約1年半の治療後、やっと採卵できて
胚盤胞になった胚を凍結せずに
フレッシュで移植されての妊娠でした。

それは、凍結できるレベルではなかった
からなのです。

お姉さんは採卵しても最初は変性卵
だったりして、移植も凍結もできません
でした。

当院での治療を重ねるうちに、
体調も良くなり採卵して受精し、胚盤胞に
なるようになりました。
妊娠されたのも、胚盤胞の評価は
4B’Cと決してグレードの良い胚では
ありませんでした。

それでも、妊娠・出産されました。
決して、AA評価の胚盤胞でなくても、
42歳で妊娠できたのです。

Hさんの出産の数ヵ月前、Hさんの
お姉さんは42歳で初産で出産
されました。

姉妹で不妊治療を経験されたわけですが、
同じ年に出産できて本当に良かった
ですね。

Omura