すぐに妊娠したけれど、また流産

 

Nさん(当時39歳)は2011年8月に当院に来られました。
ちょうど1年前の2010年8月に妊娠8週と5日で流産され、
通っていた治療院も気分転換もあり、ホームページを見て当院に来られました。

神戸のクリニックで授精4日目の初期胚盤胞を3つ凍結されていました。
胚移植まで4回、胚移植後に3回治療させていただきました。
Day4の受精卵を1個、胚移植して妊娠。
胎嚢の確認はできたものの、妊娠6週で胎嚢の大きさは1週間前と
同じ大きさで変化がありませんでした。

1週間様子を見るということでしたが、妊娠7週になっても心拍の確認ができず、
また流産されました。
自然に生理が来るか様子をみていると、残念ながらしっかりと生理が来てしまいました。

生理後37日間たっても次の生理の兆候がないので診察してみると、
胎嚢の一部が残っていて右の卵巣が腫れていたのです。
2012年に入り、1月の診察でβ-hcg値が14もありました。
もう少し様子を見て、自然に生理が来るのを待ってみましたが、
10日後も生理が始まらないので最終的に掻把の手術も念頭におきながら、
担当ドクターともう少し様子を見ましょうということになりました。

1月の診察の17日後、β-hcg値は14→7に下がっていました。
β-hcg値が下がってきているというので、自然に生理が来るのを
待ちましょうということで2週間くらい待っていると、生理が始まりました。
何と、流産してから次の生理が始まるまで68日間かかってしまいました。
それでも掻把の手術をしなくて済んで、Nさんは安堵されました。
できれば掻把したくなかったからです。

68日間の間に基礎体温のリズムを作るために4回、鍼灸治療に来られました。
生理4日目に来院され、しっかり生理を出し切る治療をしました。
それは胎嚢の残りがあってはならないからです。
プラノバールを10日間処方され、もう一度しっかりと生理を起こさせて、
凍結胚移植にのぞむ予定だったのですが・・・

生理11日目の血液検査でβ-hcg値が7→12に上がっていたのです。

ふつうは生理を起こさせる鍼灸治療をすると、もう生理が終わっているかなと
思っている患者さんが、鍼灸治療を受けた日、または翌日にもう一回しっかり
生理が来ました・・・と言われることがあります。
自分では生理のピークは2~3日目で終わっているかなと思っていても、
しっかり生理を出し切っていない患者さんも多いです。
しっかり生理を出し切らないと、残った子宮内の血液は古い血液になり
子宮内膜の成長に悪影響を与え、不妊の原因になるからです。

しかし、Nさんの場合、鍼灸治療もしてプラノバールを処方されて生理を起こしているのに、
胎嚢の組織が残っていたとは・・・このようなケースはありますが、ごくまれです。
結局、掻把の手術をすることになったのです。

to be continued
Omura