妊娠体質づくりに効果がある、
推拿(すいな)療法 その2

今回は前回に続いて推拿の手法のご紹介を
したいと思います。

前回は6種類ある基本手法の中から擺動(はいどう)類手法の
一指禅推法をご紹介しました。

今回は摩擦類手法の摩法について書きたいと思います。

前回でも書きましたが、推拿には自己治癒力を高めてブログ13 指摩法
健康を維持し病気になりにくい身体づくりを目的としています。
また緊張した筋肉を緩和させ疲労を取り除く効果もあり、
経絡を調整し陰陽のバランスを調整する作用もあります。

当院で行っている推拿の中でも、
この摩法はよく用いています。
摩法の「摩」という文字には、
“こする”や“なでる”という意味があります。

その文字の意味のとおり、患部やその他の部位を
こすったり、なでたりして行う手法です。

摩法には指先で行う「指摩法」(上の写真)と
手のひらで行う「掌摩法」(下の写真)の2種類があります。

この摩法は作用力としては軽柔緩和な刺激になります。ブログ13 掌摩法
皮膚や皮下組織への刺激する時に用います。

ですから、胸腹部や痛みが激しい部分、
刺激の強い手技の前後に用いることが多いです。

この摩法は生理痛、腹部の脹満感、腹痛、消化不良、
便秘等の胃腸の調節に効果があります。
また気の滞りを促す効果もあるのです。

この摩法は、お腹が痛くなった時に自然と
お腹をさすることがありますが、その動作をイメージすると
分かりやすいのではないでしょうか。

生理痛などあるかたは、痛い場所に手をあてて、
緩やかに回しながらなでるだけでも、
少しは痛みが緩和するかもしれません。

また、不妊治療を行っていると、
病院でホルモン剤を処方されて服用していると
便秘になったという方もたくさんおられます。

そのような時でも腹部を時計回りに円を描くように
なでてみてはどうでしょうか。

摩法は、自宅でも比較的自分でもやりやすい手法なので、
腹痛などの症状がある時に一度試されてもいいかも
しれませんね。

鍼灸師・推拿セラピスト
山崎 (No.13)