妊娠体質づくりに効果がある、
推拿(すいな)療法 その7

推拿には自己治癒力を高めて健康を
維持し病気になりにくい身体づくりを
目的としています。

また緊張した筋肉を緩和させ疲労を
取り除く効果もあり、そして経絡を
調整し陰陽のバランスを調整する
作用もあります。

今回は摩擦類手法の擦法について
書きたいと思います。
擦法は体表に手をあて直線的に
往復させて行う手法のことをいいます。

擦法の「擦」の字には文字の通り
“摩擦する”“こする”等の意味があります。

この手法は主に3種類に分類されます。

手のひらを用いて行なう“掌擦法”

親指側の母指球を用いる“魚際擦法”

小指側を用いる“小魚際擦法”
分類されます。

擦法(さっぽう)は比較的柔和な刺激方法で、
経絡の流れを促し、通りを良くます。
また、気をめぐらして血流を促し、
胃腸の調子も整えます。
さらに、気力体力も補うことができます。
そして、瘀血をなくし痛みも取るという
作用もあるのです。

やり方としては既に書きましたが、
体表に手をあてて直線的に往復させます。
往復させる速度としては毎分100~120回が
一般的です。

身体に加える圧力は比較的軽めに
しないといけませんが、
圧力が強すぎたり、
速度が速すぎると皮膚を擦傷しやすく、
また深部への熱伝導の効果も低下します。

なので、行う時は服の上からか、
体にタオルや布をかけて行なって下さい。
直接皮膚の上から行なう時は、
ワセリン等の潤滑剤を塗って行うと
いいと思います。

手技としては誰でも比較的簡単に
できるので、ご自宅でも試されも
いいのではないでしょうか。

山崎 No.23