「中華料理でよく使われるナツメ」

先日、中国留学時代の友人(中国人)が
結婚するということで、招待されて
中国まで出席しに行ってきました。

式場は上海から高速鉄道で約1時間ほど
行ったところの浙江省杭州市内でありました。
ちなみに杭州市は私が留学時代に
住んでいた街です。

披露宴は新郎である友人の実家で
行われました。
一般的に日本と同様、中国でもホテルの
会場で行われますが、友人の実家は農村にあり、
その村の風習で、実家で行うことも
珍しくないようです。

しかも、その村の風習では3日間結婚を
祝うイベントがあるようで、メインである
2日目に招かれました。

中国の結婚式は一言で言うと、派手です。

当日は友人の実家の庭にステージを設置し、
司会の方が進行していきます。
その隣では厨房が設置されて、そこで料理が
作られテーブルいっぱいに料理が並びました。

そして、中国と言えば爆竹です。
かなりの量の爆竹を鳴らし、さらには
家の隣から立派な打ち上げ花火をあげて、
すごく盛り上がりました。

日本ではまず経験できないですね。
料理も豪華でたくさんのおもてなしを
受けました。
その中で、ふと目についた料理がありました。

それはナツメを使った料理でした。
餅にナツメをのせたもので、少し甘い味で
美味しかったです。
日本では漢方薬、ドライフルーツや
中華料理の食材としてのイメージですが、
中国では一般的な食材です。

ナツメには、様々な効果や効能があります。
身体を温めてくれ、気を補い胃腸を整えて
くれる作用があります。
また、鉄分を多く含み、貧血の予防と
改善にもなります。

特に乾燥ナツメには鉄分のほかに血液を作るのに
欠かせない葉酸も多く含まれています。
例えば、鉄分を多く含む物として有名な
プルーン(乾燥)の約11.5倍の含有量があるのです。

その他にも、冷え、むくみ、アレルギーの緩和、
アンチエイジング等の効果もあります。
中国のことわざで「一日吃三枣,一辈子不显老」
(一日三個ナツメを食べれば年を取らない。)
という言葉があるほど不老長寿の妙薬として、
中国では昔から食べられてきました。
それだけナツメには栄養価もあり、
アンチエイジングの効果があるのです。

余談ですが、ナツメは中国語で
「枣子」(ザオズ)と発音します。
また同じ発音で「早子」(ザオズ)という
言葉があります。

この「早子」には“子供が早く出来るように。
という意味があります。
そのため、縁起ものとして同じ発音である
ナツメ料理を祝いの席で出すことも多いようです。

鍼灸やナツメ等の食材で体調を整えて、
妊娠への身体作りも必要ですが、
こういった縁起を担ぐのも私はいいと
思います。
是非試してみて下さい。

山崎 No.19