今回は乾燥と血のめぐりについて書きたいと思います。
12月に入り、寒さは日ごと増してくる季節に入り、
暖房を使うことも多くなり、お肌も乾燥する季節となりました。
そういう時は加湿が必要になりますね。ちなみにウィルスが
活動しにくくなる湿度は50~60%と言われています。
当院でも微力ながら加湿に努めております。

肌の乾燥は血液の不足、血液の滞りと関わりがあるとされます。
この症状を東洋医学では「血虚」(けっきょ)と言います。
そんな時は体の血を造る作用を高め、栄養と睡眠を十分とるように
心がけると良いでしょう。

鍼灸治療で血を造る作用を高めるとともに、バランスの良い食事をとり、
なるべく夜の12時までに就寝して、熟睡できたならば肌に潤いが
戻っていくことと思います。

新しい血が造られ肌にも十分な栄養がいきわたるということは、
子宮や卵巣にもきれいな血液や栄養が届くことにもつながります。
すると、良い卵や良い内膜を造ることにもつながります。

血を補う食べ物として、赤みの肉(牛肉)やドライフルーツ
(プルーン・干しブドウ)など、色でいえば「赤」や「黒」といった
食材が血を補うには良いとされています。

ただし、牛肉などを食べ過ぎると「瘀血(おけつ)」といった
血の滞りの症状の原因になったり、体を逆に冷やしてしまうと言われるので、
それこそバランスよく摂取することが大事ですね。

血が少ないということは血の巡りも良くないことにもつながります。
ヨガやウォーキングなど、軽めの運動も良いでしょう。
冬は厳しい寒さのため「寒の邪」が入って体を冷やす季節でもあるので、
冷えるなと感じたら生姜、ネギ、ニラなどを料理に使うようにしても
いいと思います。

生姜、ネギ、ニラなどは発汗作用があり、血液サラサラや疲労回復効果も
期待できますね。
季節的にやっぱり鍋料理でしょうか。
我が家では点心をよくやります。餃子とかシュウマイが入っていて
体がポカポカ温まって、と~っても美味しいですよ。
スーパーで点心鍋セットを売っているところもあります。

それと、冷えがきつい場合には、自分で三陰交のお灸をするのも一つですね。
上の行の三陰交のお灸をクリックするとお灸の方法を説明している
ブログが見れると思います。

さて、「あれ?最近足や腕など全体的に肌の乾燥がきついかな…」と
感じる方は、少し思い出してみてください。
きっと血が不足していたり、体全身に血液が行きわたっていない
証拠ですよ。

アロマならラベンダー、イランイラン、ネロリ、フランキンセンスが
気血を補うのに役立つと言われます。特にフランキンセンスは
アロマセラピーでも肌を潤し軟らかくするということで
使われることも多いので、ラベンダーとフランキンセンスを含んだ
保湿クリームで足や腕をマッサージしても良いですね。

安田No.6