寒と熱
治療に来られる患者さんを見ていると、舌自体の色が真っ赤な人や
逆にピンクというよりも色が薄く白っぽい人を見かけることがあります。
これらの人は、特に風邪などの急な病気にかかっているのでなければ、
・赤→熱がこもっている
・白っぽい→芯が冷えている
という見方をします(白っぽい場合は、血が足りないなどのとらえ方もします)。
もちろん、どちらのも気や血の流れが悪い状態なので、
子宮や卵巣への栄養供給がうまく行えていない状態ともいえます。
「そんな時はどうすればよいの?」
ということですが、もちろん鍼灸治療を受けることで流れは
良くなっていきますし、食事や生活の心がけでも改善はみられることでしょう。
熱も冷えもストレスが原因の場合も大いにあるので、日ごろのストレス軽減は必要です。
セルフケアとしては食べるものを気にすることが一番手軽かもしれませんね。
例えば、舌が真っ赤で熱がこもっている人は、熱を冷ますものや
喉の乾きを和らげてくれるトマト・れんこん・緑茶なども良いです。
夏野菜は体を冷ましてくれると言います。
写真の方は舌の苔が黄色っぽくなって、まだらに剥がれている状態で、
舌の苔の量が全体的に少なくなっています。
体にできた内熱で舌の苔が消耗されて、新しい舌の苔が作られていません。
このような方は「気」のパワーが少なくて、「陰陽の陰」も少なくて
体にこもった熱が悪さをして全体的に火照ります。
寝汗もかきやすいです。
カラダにめぐる血液量も少なく、巡らせる力が弱いので皮膚は乾燥ぎみになります。
卵巣も子宮も潤いが少なく、卵胞や子宮内膜の状態が悪くなってしまっています。
このような患者さんは「気」と「陰」を補うツボを使います。
そして「血」を増やすツボも使います。
しかし、熱がこもっているからと言って、冷たくした飲み物や食べ物を取り過ぎるのは
逆効果になります。もちろん、熱いときは冷えたものがほしくなりますが、
とりすぎると胃腸機能が下がり逆に悪くなります。冷たいものというより、
体を冷ます食材を心がけましょう。そして、何事も摂りすぎることには注意。
過ぎるは禁物ですね。
舌が白っぽく冷えている人は、やはり温めてくれるもの。
生姜も良いですし、カボチャそしてエビも良いです。生姜のように香辛料として
使われるものは体を温める効果がありますね。
アロマなら、熱のこもっている人はペパーミントのメントール効果で
スーッとしても良いですし、冷えのある方には血流を良くしたり温めたりしくれる、
レモン・ローズマリーもよいですね。
好きな香りでリラックスすることが良いと思います。
安田 No.4