幸運のおみやげNo.18
グラン・ヴァニーユ(grains de vanille)
今回ご紹介するのは、Nさんがお土産に
持ってきて下さった、
グラン・ヴァニーユの焼き菓子。
いろいろとセレクトしてくれたようです。
先日、土曜日の診察も終わろうとしているとき、
スタッフが、
「院長、Nさんが来られていますけど・・・」
と、声をかけてきました。
「はいはい、Nさん?・・・聞き覚えのあるお名前?」
待合に座っている人を見て、
Nさん・・・?
一瞬、頭の中のメモリーとお顔がちょっと一致しなくて、
えっ!!Nさん・・・?
「あぁ~、Nさんお久しぶり。」
「一瞬、わからなかったよ。」
「何か雰囲気がちょっと変わったから」
「そうですか?」
「だって、治療に来られているときは、
なかなか妊娠できなくて困っていたし、
悲壮感漂っていたからね」
「随分とママらしくなったように思うよ」
「お子さんはもう2~3歳くらいになったの?」
「いえいえ、まだ1歳と数カ月ですよ」
「え゛~、卒業されて、もう2~3年
経っていると思ってました」
「毎月、多くの方が卒業されていくので、
僕の頭の中のハードディスクでは処理できなくなって
きているみたいだなぁ」
アクティベートして、バージョンをアップしないと
いけないかも・・・と最近思います。
Nさんは凍結胚が残っているので、
ご主人と相談して、移植することにしたようです。
「大村先生、実は1回、残っている凍結胚を
移植したんです」
「だけど、ダメだったんです」
「なるほど。残念だったね。」
「・・・で、今後どうするの?」
「あと一つ、凍結胚があるので移植しようと
思います」
「だったら、胚移植前に治療に来てみる?」
「そう思って、今日はご挨拶がてらに
来ました」
「わかりました。それじゃ、胚移植の日程が
わかったら、ご連絡くださいね」
・・・と久しぶりに、Nさんとお話しました。
この日は、用事でちょっと急いでいたのですが、
Nさんとお話しているうちに・・・
Nさんの目頭が赤くなってきて・・・
「先生、本当にありがとうございました」
「今、ママになれてわが子を抱けるのも・・・」
・・・と言われると、
Nさんは、いっぱい涙を流しながら感謝の気持ちを
伝えてくださいました。
「ありがとうございます」
「でも、そんなドラマみたいにいっぱい泣かれると・・・」
こっちも泣けてくるし、どうしたものか。
本当に、この仕事をしていて良かったと思える
瞬間でした。
グラン・ヴァニーユ(grains de vanille)の
焼き菓子は、とっても、とっても美味しかったですよ。
上品な甘さでした。
場所は、京都市中京区間之町二条下がる鍵屋町
だから、当院からも歩いて5分くらい。
カフェもやっているようなので、
ちょっと時間ができたら寄ってみてはいかがでしょう。
今まで、烏丸御池鍼灸院の
「フォーチュン・スウィーツ」のタイトルで
卒業された患者さんからお礼でいただいた品を
ご紹介してきました。
みなさんに、卒業された方たちのパワーが
少しでも届けばいいかなぁ~と思って。
でも、最近はスウィーツではないときもあったりして、
ご紹介できなかった方もおられました。
できれば、いろんな方たちのパワーを
ご紹介できればと思い、タイトルを
「幸せのおみやげ」に変えました。
ん~、何か無難なタイトルですが、
シンプルでいいとしましょう。
Omura