最先端医療と東洋医学による未妊サポート情報誌、
「ふっくらNo.11」最新号より。

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足立病院生殖内分泌医療センター長
中山貴弘先生のコメントです。

不妊治療の妊娠率が高まる
着床前スクリーニング

プラスマイナスを考えても
メリットのほうが大きい

流産は不妊治療を行う上でかなりの
ダメージです。妊婦さんのショックに加え、
大切な時間をロスしてしまう…
それなら確実に着床する卵を選別するという
考え方は理に適っていると思います。

実際採取した卵が10個あっても染色体が
正常で使えるのは1個だけということは
珍しくありません。
その1個を選別し移植すればよい。
10回に1回しか成功しないのであれば、
やみくもに移植するより検査をするべきで、
そのほうが患者様に優しい。

移植費用もばかになりませんから。
ただし、分割が始まった初期の卵の、
ただでさえ少ない細胞を採るのですから、
卵を弱めてしまうというマイナス面もあります。

結果的にその卵の着床率は大なり小なり
低下します。さらに卵の細胞は正常と異常が
入り混じったモザイクであることもよくあります。
この場合、誤判定をまねくことがあります。
実際、正常だと診断された卵も7割しか
着床しないんです。

実はトータルで見ると着床前診断を
受けた方と受けなかった方のお子さんを
得る確率は同じです。受けなかった方も
採取した卵はすべて破棄することなく
移植に使用するわけですから。
ただ2回流産して3回目でやっと妊娠した、
ということになったら、最初にその卵を
移植できたらいいのに、という話になりますよね。
やらないよりはやったほうがいい。
承認されれば検査はどんどん実施されて
いくでしょう。

to be continued
Omura