菜の花

味は辛、苦。
性質は温性。
帰経は肝、肺、脾。
効能は
活血化瘀(かっけつかお)と言って、気血を巡らせ、
瘀血(おけつ)を治し血液をキレイにします。

菜の花はビタミンA、B1、C、鉄分が豊富です。菜の花
春の野菜は苦みを持ったものが多いですね。
冬の間停滞していた胃腸の働きを、苦み成分で胃腸の活動を
活発化してくれます。

免疫力を高め、風邪の予防にもなります。
消腫の効能があり、ニキビや吹き出物など、肌のトラブル解消に
一役買ってくれます。

植物繊維も豊富で、便秘解消に効果があります。
酢を加えると酸っぱさと苦みの効果で整腸作用も期待できます。
菜の花を食するには甘みも加えた方がいいですね。
酸っぱい味、苦み、甘味の組み合わせのバランスで
食材の味を引き立てます。

市販されている菜の花で蕾が少ないものがありますが、
蕾にも栄養が多くあるので、購入される際は蕾の少し多めのものを
選ぶとお得ですね。

先日、居酒屋で「菜の花のからし味噌和え」をいただきました。
鼻にツンとからしの香りが味噌の優しい味と上がってきて、
春だなぁ~と感じました。

春野菜は苦みが多いですね。
東洋医学でいう五味と五臓六腑の関係でいうと、
苦みのある食べ物が食べたくなるのは五臓六腑の「心」疲れている
ことが多かったり、一緒に酸っぱいものが欲しいときは「肝」
疲れて、酸っぱい成分を体が要求しているからだと考えます。
「心」も「肝」も精神的なストレスに影響を受けやすい
五臓なのです。

春から夏にかけての五月病と言われる、
「何だか心が落ち着かなく、憂鬱感を感じやすい季節」には
苦み成分の多い春野菜が体調を整えるのに一役買ってくれるのです。
ストレスや憂鬱を感じやすい季節に苦みの多い春野菜が
大地から芽を吹いて、私たちの食卓並ぶのは一種の連鎖のようで、
偶然ではないように思います。

大地の恵みと体の健康はつながっているということだろうか。

ただ、食べ過ぎると反対に「心」と「肝」を傷つけてしまい
逆効果です。
ほどほど食するのが身体にとって一番良い方法ですね。

そう言えば、「菜の花のからし味噌和え」をいただいた翌日は、
目覚めも良く何か気分がスッキリしていたように思います。
そうそう、先日、那覇に行ってて、居酒屋で
「宮古島のぜんまいのサッと湯がいたもの」を食べました。
普段食べているのと、ちょっと形が違うように思いました。
やっぱりちょっと苦くて、少しこりこりとした食感。
泡盛がすすんでしまいました。

いつも患者さんに「何でもほどほどがいいよ」と言っている手前、
ほどほどに・・・いただきましたよ???
・・・と書いておきましょう。

Omura