薬膳を楽しもうNo.6 あさり(浅蜊)
太田先生の前回の春の養生法のブログで紹介されたのが
「あさりとニラとキムチの焼きそば」だったので、
今回の薬膳を楽しもうは「あさり」をご紹介しましょう。
性 質 寒
味 甘い、鹹(カン)と呼びます
鹹(カン)は訓読みで「しおからい」です。
帰 経 肝、腎、脾、胃
主な作用は、むくみ、咳、必要以上に汗をかく、精神安定、
貧血などです。
あさりの旬は、春 3月~4月
秋 9月~10月
ですが、何だかんだとスーパーに年中ありますね。
ただ、旬の時期はぷっくりと身が肥えて、甘さもありますね。
ちなみに、あさりの漁獲量日本一は愛知県。
全国シェアの70パーセントだそうです。
★貧血予防
あさりは血液の赤血球を作るうえで必要な鉄分と
その生成に働くビタミンB12が豊富。
造血作用で貧血気味の人には予防になります。
血液が増えることによって、冷え使用改善にも一役ありです。
・・・ということは、質の良い卵子の生成にも良いですね。
ビタミンB12には正常な細胞や赤血球の生成に役立つ
効果がありますが、末梢神経を正常に機能させる働きも
あるので、眼精疲労からくる肩こりなんかにも良いです。
★動脈硬化や高血圧予防
タウリンや鉄、亜鉛などのミネラルも豊富。
コレステロールを下げ、高血圧を予防したりします。
亜鉛と言えば精子の量やパワーが弱い男子には必要な
ミネラルですね。
亜鉛が不足すると生成される精子の量が少なくなってしまうからです。
だからといって、亜鉛をたくさん取ればいいものでもないです。
ただ、食品から必要な亜鉛の量を補おうとすると
ちょっとレシピも面倒になってきますね。
そんな時は、やっぱりサプリメントで補ってもいいのではと
思います。
鍼灸治療でも精子の量や質を上げることは可能です。
奥様からご相談を受けて、治療に来られるご主人も少なくありません。
治療しないよりは、治療させてもらった方が、
妊娠されております。
ご主人が、鍼灸治療に興味があればですけどね。
★滋養強壮
ビタミンやミネラル、アミノ酸も豊富だということは、
もちろん滋養強壮にもいいですよ。
すぐに疲れてしまうとか、貧血気味で・・・
浮腫みがあったり、寝汗をかいてしまうという人に
お勧めの食材です。
気のパワー、血液不足の気血両虚(きけつりようきょ)や
腎陰虚のタイプの人に向いていると思います。
血液を補い、精神を安定させてくれる効果もあって、
春先のイライラや五月病、プチ欝な時にあさりを使った
料理などはいかがでしょうか。
料理に使う時はなるべく殻つきで。
あさりの殻にミネラルが豊富だからです。
あさり料理・・・?
良く食べるのはやっぱり「あさりの酒蒸しやワイン蒸し」
「ボンゴレ・ビアンコやボンゴレ・ロッソ」かな?
「あさりの炊き込みご飯」に、「あさりの味噌汁」
「あさりの佃煮」。
・・・えっっ~と、それから
「クラムチャウダー」や「フライパンで作るパエリア」はあさりが主役とは
言えないけど、あさりを使った料理になります。
「あさりとだいこんと椎茸のスープ」はいかがでしょう。
椎茸は控えめに入れたほうが、アサリのうまみや香りを引き出して、
すっきりしたスープになりますよ。
味付けはコンソメでも出汁でもいいし、
塩とコショウだけでもいいですね。
喉の調子が悪くなければ、ラー油をちょっとたらしてもいい。
ごま油もいいね~。
パクチーが好きな人は、ちょっと刻んでのっけても
アジアンテイストに早変わりです。
食欲が無くてパワーが出ないときにやさしい味でおすすめ。
だいこんが消化吸収を助けてくれて、椎茸とあさりで
滋養強壮。椎茸とあさりのうまみで食がすすむと思いますよ。
Omura