代謝が悪いのに水分の取り過ぎで体の中が冷えて、

体の外が暑くなる

Sさん(43歳)が当院に来られたのは、2012年4月、
彼女が41歳のころでした。
当院のホームページをご覧になって、ご連絡いただきました。
妊娠の経験はありましたが、妊娠8週で心拍が出ず、
流産されたとのことでした。

当時は京都のAクリニックで顕微授精をされていて、
ご主人の精子に問題があって、顕微授精しか選択肢がなかったのです。

Sさんは視力回復の治療で鍼灸の経験が3か月ほどあったようで、
鍼灸治療に抵抗はあまりありませんでした。
ですが、不妊治療の鍼灸は初めてでしたから、鍼灸治療の経験が
有無ににかかわらず、初診時にどのように治療をすすめていくか
丁寧にご説明させていただきました。

Sさんは4月にクロミッドで3個採卵。そのうち2個授精しましたが、
分割停止になったようでした。
卵胞の成長が悪いので、不妊治療で鍼灸治療をしているところを探して、
当院に来ていただいたようでした。

初診は採卵後の高温期で、生理から21日目でした。
一週間くらいして生理が始まりました。
1日目からしっかり生理が始まったので驚かれました。
いつもしっかりと生理が始まらなかったし、生理の量も少なかったからでした。

高温期には高温期に合わせたツボを、その人に合わせて使うことで、
黄体ホルモンと卵胞ホルモンの分泌を促進させ、高温期をキープさせる
治療をします。
基本的な高温期の治療パターンはありますが、人それぞれ違うように、
少しずつ治療法も患者さんの体質や状況に合わせて治療いたします。

初診時にご希望の方は漢方のドクターも紹介もしています。
または、漢方の手助けが必要かなと・・・と思われる方にも
漢方のご紹介をさせていただいております。
漢方のクリニックですので、保険が使えますから、
1か月に2000円~3000円くらいで、高くても5000円くらい
でしょうか。

良く、月に20,000円とか30,000万円とか漢方とかサプリメントに
支払っておられる方をよくお見かけします。
不妊治療で漢方も保険が使えるので10分の1くらいの金額で、
漢方ドクターが診察してくれるということを知らない方も多く
おられるように思います。

Sさんに漢方の話をすると、是非行ってみたいということで、
高雄病院をご紹介させていただきました。
早速、Sさんは高雄病院の橋本先生の診察を受け、こんなことを
言われたようです。

「Sさんは代謝が悪いのに、水分のとり過ぎ」
「体の中か冷えてて、体の外が暑くなっている。だから火照るんですよ」
「だから体の中を温めて水分代謝をアップさせる漢方を出しましょう」
・・・と言われたようです。

私の診断も高雄病院の橋本先生と同じ意見でした。
Sさんは当時はベスト体重から10キロ以上は太っていたようです。
ですから、代謝を上げる鍼治療をして、体の中の余分な水分を出しやすく
するようにして、体の中を温めるツボを選んで治療しました。

3回目の鍼治療の時に、前回の治療から手足が温まって、よく寝ることが
できているということでした。
この日は生理から8日目で低温期の2回目の治療でした。

この周期はクロミッドを2錠、5日間のまれていて採卵の予定でした。
生理から10日目の診察で出てきた卵胞は22ミリ、21ミリ、19ミリの3個。
12日目の採卵になりました。

卵胞3つ採卵できたのですが・・・

Omura