元禄港歌~千年の恋の森~
◆作:秋元松代 演出:蜷川幸雄
◆音楽:猪俣公章 劇中歌:美空ひばり 衣裳:辻村寿三郎
◆出演:市川猿之助、宮沢りえ、高橋一生、鈴木杏、
市川猿弥、新橋耐子、段田安則 ほか

2月14日(日)で大阪公演は終わってしまいますが、
またどこかで再演されると思います。
内容は、下のタイトルをクリックしてみてください。
どんな感じの舞台かわかると思います。

元禄港歌~千年の恋の森~

観てきました。久しぶりの演劇鑑賞でした。
場所はシアターBRAVA!
大阪ビジネスパークにある劇場です。少々不便な場所かな・・・?
チケットはローソンチケットで取ったというか、
取っていただいたので期待はしていませんでした。

ところが劇場に行ってみると、前から8番目の席。真ん中の左寄りくらいで、
花道から4つ目か5つ目の席でした。

劇が始まり、しばらくすると盲目の旅芸人役の
宮沢りえが私の真横を手を引かれながら、そろりそろりと
通り過ぎるではありませんか。

マジで、めっちゃきれいでした。
顔は小さくて、グー・チョキ・パーのグーくらいの大きさ・・・。
それはちょっと大げさだけど、女優さんって、やっぱり一般人とは
何かが違う。
何せ、オーラがいっぱいありました。

宮沢りえの前だったか後ろだったか、良く思い出せないけど
旅芸人一座のお母さんと言うかおばあさん役が、市川猿之助さんでした。
劇中、ずっと女形で老婆の姿でしたが、やっぱり上手いね。

話が進むにつれて劇の中に引き込まれていきました。
後半以降は、おばさんたちのすすり泣く声とか、泣いて鼻水をかむ音とか、
多くのお客さんが泣いていたように思います。

私も枯れた涙腺が通ったように思いました。
ちょっと、泣かされたかな。

劇中に流れる美空ひばりの「元禄港歌」「流れ人」が、
ストーリーと重なって悲しい恋の話を盛り上げていました。

まだ20代後半のころに、蜷川幸雄さん演出の「近松心中物語」を
観たことがありました。
あの時は平幹次郎と太地喜和子のキャストで大成功の舞台でした。
極寒の紙吹雪がハラハラ、ひらひらと舞い散る舞台の中心に、
叶わぬ恋に身を焦がす男と女。
紙吹雪は舞台から客席まで覆い尽くすほどの雪景色には魅了されました。

太地喜和子さんはもう天国に行かれてますけど、今でもあの名シーンは
脳裏に焼き付いています。

この時の劇中歌は森進一さんの「それは恋」。
朝霧の~、深~い道から~・・・という出だし。
ブログを見てくださってる人には、たぶん年代的に
チンプンカンプンでしょう。

チンプンカンプンという擬音を使うこと自体、もう古さを感じますね。
観劇の舞台というものを観たのが、「近松心中物語」だったように
記憶してます。
この話も良かったなぁ~。

コンサートでノリノリもいいけど、時にはシチュエーションをかえて、
観劇のライブ感もいいですよ。
それが美味しいものを食べるのでもいいし、旅に出かけるのもいいし、
新しい洋服を選びにショッピングに出かけるのもいいのでは・・・。
気分を変える時間って、大切だよね。

Omura