毎日、鍼灸治療をさせていただいていると、
「お家で自分でできることはないでしょうか?」とよく聞かれます。

鍼灸治療は奥が深いとよく言われますが、一言でどんな事をする治療かといえば、

「気(き)と血(けつ)をよりめぐらせて、体のバランスをとりもどす」治療

といえるかと思います。そうする事でホルモンバランスのくずれ、
自律神経の乱れを整えることができます。

体が冷えている場合は、お灸で温める。逆に熱がこもっている場合には、
鍼で熱を抜くという治療をします。

体の上下のバランスもあります。

男性よりも女性は足が冷えるという方が多いですが、
女性は男性よりも筋肉量が少ないので、(ふくらはぎの筋肉は静脈の血液を
心臓にもどすポンプの役割もあります)血液を心臓にもどす力が男性よりは弱く、
そのために体の細部に血液をめぐらせる力が男性よりは弱くなりがちです。

またイライラ、パソコンをみる時間が長すぎたりすると、気血(きけつ)が
上にのぼりがちになります。

燃えている炎は、上にのぼっていきます。
また、反対に水は上から下に流れます。
お風呂のお湯をわかす熱気溝は下の方にありますが、熱が下にあり、
冷(冷たさ)が上にあれば、自然に全体が温かくなりますが、
冷えが下にあり、熱が上にあると別れてしまい、人為的に混ぜてあげないと
全体が温かくなりません。

人の体も同じことが言えます。
鍼灸治療では、下半身が冷え上半身に熱があるという方は、

気血をめぐらせて上下のバランスをとるという治療もしているのです。

最初の質問、「お家で自分でできることはないでしょうか?」にもどりますが、
お家では毎日の生活の中で、できるだけバランスのとれた食事をとる、
適度に運動をする、よく眠る(眠れないという方は、鍼灸治療でお手伝いさせていただきます)
ということが大切です。

どれもあたりまえの事のようですが、気と血をめぐらせるにはとても大切なことです。
また笑えば、気血もよくめぐります。
気血がめぐり体がよくなることで、卵の質もよくなります。
全てはつながっているのです。

太田