Hさん(41歳)は、
タイミングをとられて1日後に
鍼灸治療に来られました。

高温期にもう一度、治療に来て
いただきました。
生理から17日目。
たぶん卵胞は20ミリくらいに育って
いるでしょう。
この日もドクターからタイミングをとるようにと
指示があったので、タイミングを
とられました。

このときに、前回のタイミングをとられた日の
卵胞は16ミリ。
生理から13日目のことです。
まだ排卵前ですし、排卵には
もう2日~3日かかりそうなときでした。

生理から20日目の診察は、
排卵しているかどうかの診察でした。
卵胞は排卵していなくて、23.6ミリに
なっていました。

急きょ、この日にもう一度タイミングを
とるようにドクターから指示がありました。

もともとHさんは当院に来られた時に
書いていただいた問診票に月経の周期は
28日~33日と書かれていました。

ですから、遅くとも生理から16日目とか
17日目くらいには排卵しているはずです。
ですが、今回の周期は20日目~21日目の
排卵と言うことになります。

Hさんは仕事が多忙で、睡眠時間は
7時間くらいはキープできているけれど、
質の良い睡眠がとれていないと言っておられました。

東洋医学的には、気が滞る気滞証に
なっていると思われました。
気が滞ることによって、排卵が遅れたり、
または排卵せずにLUF(黄体化未破裂卵胞)に
なって、次の生理が来ても卵胞が排卵せずに
残ってしまうこともありがちになります。

気の滞りによって、排卵する機能が
停滞してしまうのです。

そんな時は、鍼灸治療で
排卵をさせるツボを選んで治療すると、
95%くらいの確率で排卵させることが
できています。

その後、Hさんが当院に来られたのは、
最後のタイミングをとられてから、
34日目のことでした。

生理が始まって10日目ということでした。
最後のタイミングをとってから、
19日間生理が来なかったようで、
妊娠していたようでしたと言われました。

たぶん化学流産してしまっていたかもと
いうことです。

このとき、不育症検査の結果が出て、
プロテインS活性という項目が、
38という数字でした。
プロラクチンは28.3でした。

やっぱり、思った通り。
Hさんは不育症の検査で、
バッチリ引っかかっていたのでした。

ですから、今までの流産は、
不育症の可能性が考えられます。

早めに、不育症の検査をおすすめして、
良かったと思いました。

それは、次に妊娠されたときに、
病院やクリニックで飲み薬や注射で
対応できるからです。

飲み薬やヘパリン注射をすることによって、
不育症による流産を防ぐことができるのです。

Hさんも思いもしなかった不育症の結果に
驚いていましたが、現実を受け止め、
次に妊娠した時の対策ができて、
本当に良かったと喜んでおられました。

不育症検査の話はHさんのメールの中にも
書かれていましたが、次回は不育症について
書きたいと思います。

Omura