Posts By: yamo


2014年9月1日 blog 0

やっと妊娠できましたNo.2-④ 不育症検査

M さんの不育症の検査結果は・・・やはり引っかかりました。
プロテインS活性が低いことがわかりました。

切り傷で出血して血液が固まるのは、血液中に血液を固める物質
(血液凝固因子)と細胞(血小板)が含まれているからです。
じゃぁ何で血管の中の血液は固まらないの・・・という疑問がでませんか?
それは、血液は常に早いスピードで流れているからです。
もし血液の流れが遅くなってしまったら・・・血液は固まってしまいます。

体内で特に血流が遅くなりやすい場所があります。
それは子宮。特に胎盤は血流が滞りやすい場所なんです。
特に絨毛は血液凝固因子が集まりやすい環境であるとも言われています。

プロテインSは血液凝固系の因子で、他にプロテインC、第12因子があり、
これらの3つの因子は血液を凝固させてしまう因子の代表です。
基準値は40%~60%。低くなると血栓ができやすくなってしまいます。

受精卵が着床してどんどんと胎盤から新鮮な血液をもらわなければいけないのですが、
このときの血管は非常に細く血栓ができると詰まってしまいます。
そして血液の供給がストップすると流産の原因になります。

MさんもプロテインS活性が低いことが分かったので、
次に妊娠した時は、血栓ができないようにバイアスピリンとヘパリンの
薬物療法をすることになったのです。

もしかしたら一度目の流産はプロテインS活性が低くて
流産した可能性が考えられますね。
染色体異常だったかもしれないし、受精卵自体の生命力が
弱かったのかもしれません。
どれが流産の原因だったかははっきりしませんが、
少しでも流産のリスクが回避できるならその方がいいと思いますけど。

特に原因がわからずに偶発的に流産リスクの因子は
65%以上(Fuiku-labo 厚生労働省不育研究班調べ)もありますからね。

次の周期にMさんは胚盤胞の凍結胚の移植にのぞむことになりました。

to be continued

Omura


2014年8月28日 blog 0

ちょっとご報告

ちょっと近況の妊娠のご報告です。 6月は体外受精で22人中12人の妊娠でした。 妊娠率は54.5%でした。 7月は現在のところ体外受精で9人中8人の妊娠でした。 妊娠率は88.9%です。 体外受精される方の数が増えれば、 必然的に妊娠率は落ちてきますが、 現在のところはなかなかの成績です。 皆さん、1回や2回目の体外受精ではありません。 殆どの方が、2~3回ほど体外受精しても妊娠できなかった方 ばかりです。 できるだけ早くに来ていただければ、体外受精を繰り返さずに 済んでいるだろうなと思われる患者さんが多くおられます。 先日来られた患者さんは、当院のことは知っていたけれど、 電話していただくまでに5年もかかってしまっていたのです。 「何でもっと早く来てくれなかったの・・・」 「でも~なかなか決心がつかなくて~、」 なんて会話が当院では良くあります。 結局当院にたどり着くまでに、もしかしたら無駄な時間を 使っていたのかも知れません。 妊娠体質になるのに、完璧に良くならなくてもいいんです。 悪い状態から3割~5割くらい良くなると 妊娠に至る方が多いです。 鍼灸治療で生理痛がなくなって、生理周期が整って、 生理の色もキレイでサラサラになって、 お肌がきれいになって、ちょっとダイエットできて(痩せすぎの人は太ります)、 体調が良くなって、良く寝られるようになって 妊娠される傾向にあります。 鍼灸治療ってちょっと怖いなぁ~と思っていませんか。 そうですよね、だって鍼をするから。 でも当院で使う鍼は髪の毛のような細いものです。 ただ鍼なので、技術が未熟だと鍼をしたときに痛みがあります。 熟練でなくても技術がちゃんとあれば、鍼灸治療は痛みがほとんどありません。 むしろ鍼をしている間はとっても気持ちが良くなりますし、 体が軽くなっていきます。 それは鍼灸でツボを刺激することによって滞っている 経絡の流れが良くなるからなんですよ。 当院に来られている患者さんの98%くらいは生まれてはじめて 鍼灸治療を受けられる方たちです。 100人来られたら98人は生まれてはじめて鍼灸治療にチャレンジ される方ばかりですよ。 もし鍼灸治療に興味があったり、どうしようかな~と悩んでいるなら、 先ずはお電話ください。 当院のスタッフが親切に丁寧にいろいろとお話を聞かせて戴きます。 お待ちしております。 Omura


2014年8月25日 blog 0

やっと妊娠できましたNo.2-③ 3個胚盤胞凍結だが・・・

Mさん(39歳)はA病院に転院されショート法で採卵の予定。
これが転院されてから2回目のショート法だそうです。
以前の病院では4回採卵されていたようです。
この病院では一度妊娠されましたが妊娠9週で心拍も出ていたのですが、
流産されました。
結局A病院に転院しても1回目のショート法で10個採卵して3個が
胚盤胞で凍結できましたが、移植しても判定は(-)。
原因は受精卵が胚盤胞になってもグレードが悪いということでした。
せっかく胚盤胞になったのにもかかわらず、ギリギリで胚盤胞になって
グレードが悪ければ妊娠の確率はやはり低くなります。

M さんは生理が始まって3日目に来られました。7日目は整体をして、
11個採卵して7個顕微授精、最終的に3個胚盤胞で凍結できました。
採卵して卵巣の晴れがあるため、月の周期以降の胚移植になりました。

どうしても体外受精で注射を何回もして、自然ではできないくらいの
卵胞が育つし、採卵のときに卵巣に針を刺して採卵するので
卵巣は相当なダメージをうけます。
そりゃあ、卵巣腫れるでしょ。
自然なら毎月1個の卵胞が30個~100個くらいの中から選ばれて排卵
するのですから、11個も採卵したらどれくらいの卵胞の中から
11個卵胞が育ったのか想像するとかなりの数になりますね。

自然で毎月育ってくる卵胞はまるでAKB48のセンターをとるようなものですね。
多くの卵胞の中から選ばれた一つが自然に排卵するのです。
時には二つ排卵することもありますが、だいたい一つですね。

多くの患者さんが毎月の排卵で今月は右から排卵したら
来月は左から排卵すると思っておられる方が多いように思います。
卵巣は気まぐれで、毎月左右交互に排卵するとは限らないんですよ。
右が続くときもあれば左が続くときもあります。
またその人の卵巣の働きのいい方悪い方がありますから、
いつも右からだけとか、左からだけとか排卵するという方も少なくないです。

当院に来られてから3か月~6ヶ月くらいすると、
いつも排卵しにくかった方の卵巣から排卵するようになられる方も多いです。
眠っていた卵巣が目を覚ますような感じですね。
そのような状態になると妊娠しやすくなってきているというサインにもなります。
当院で鍼灸治療をされていても、なかなか排卵しにくい人もおられるのは現実です。
ただ、なかなか排卵しなかったのに排卵するようになって
妊娠されママになられた方が多いのも事実です。

話はM さんに戻りますが、一度妊娠9週で流産されているので、
不育症検査をされたか聞いてみると、何もやっていなかったようです。
多くの病院では2度流産しないと不育症の検査はしてくれないようです。

でも、一度でも35歳を超えて流産の経験があれば不育症検査はやってみても
いいのではと思います。
40歳前後の高齢だから流産の確率は高くなるのは当たり前ですが、
もし流産の原因が不育症だったら原因が最初から分かっている方が
次に妊娠した時に流産予防に対応しやすいでしょ。
不妊治療されていて高齢で1回妊娠するためにどれだけの時間と費用がかかることか。
それが2回流産しないと習慣性の流産とみなされなくて・・・となると、
時間もかかってしまうしそれ以上に流産した時の心の傷はなかなか癒えるものでは
無いと思います。

M さんにはドクターに不育症検査をしたいと希望されてみてはとアドバイスしました。
そして生理14日目で不育症検査のための採決をしてもらえることになったのです。

3週間後の検査結果は・・・

to be continued
Omura


2014年8月20日 blog 0

★9月の個別無料カウンセリング

★9月の個別無料カウンセリング
9月20日(土) 午後1時30分、2時30分

病院でいろいろ検査をしたけれど、
特に問題はないと診断されてもなかなか妊娠できない。
タイミング療法を経て、人工授精、そして体外受精まで
ステップアップしたのに妊娠できない。
東洋医学的に見て原因や問題が解決できるかもしれません。
当院ではなかなか妊娠できなかった人たちが、
今までに900組以上がパパ・ママになられています。
個別無料カウンセリングを受けて見られてはいかがですか?
その内容は、
●東洋医学的に見て不妊原因はどのタイプに属するのか診断いたします。
また、その解決方法のアドバイスもいたします。
●鍼灸治療はどのようにするのか、当院の治療の方法もご説明いたします。
●その他、不妊治療で疑問に思っていることなどがありましたら、できる範囲でお答えいたします。
カウンセリングの時間は30分くらいですが、個別無料カウンセリングご希望の方は、
当院に電話でご連絡ください。
電話 075-241-2101
一人で悩んでないで気軽にご相談ください。
妊娠への道筋が見えてくるかもしれません。
少しはお力添えできると信じております。
Omura


2014年8月14日 blog 0

やっと妊娠できましたNo.2-② 舌の先が紅いのは・・・

前回の続きになりますが、その前に8月11日~13日まで
急きょ休診いたしました。
ご予約いただいていたみなさん、本当にご迷惑をかけ
すみませんでした。
7月から月~土曜日までフルタイムで仕事をしていまして、
かなり疲労がたまっていたようで、以前痛めていた踵のアキレス腱の
付け根のところが炎症して痛みで歩けなくなってしまったんです。
体重が重いこともあったのでしょう。(たぶん・・・)
月~水曜日まで3日間のお休みの間療養していたのですが、
食っちゃ寝の生活で体重が2キロも増加。
あれれれ・・・・ダイエットしなければなりません。
やっぱ、アイスクリームと普段食べないお菓子のせいですね。
「爽・・・夏限定のみかん味」にはまってしまいました。
まだ足の痛みは残るもののこれ以上皆さんに迷惑かけれないので、
頑張って仕事に復帰しました。

さて、前回は舌の先が紅いのは・・・で終わっていたと思います。
東洋医学の五行学説というのがあって、
いろんな症状が五臓六腑に繋がっています。
舌の先は「心」に密接な関係があります。
健康な人は特に舌の先だけ紅いということはありません。
舌の先が紅くなってしまうのは「心」が病んでいる状態です。
今でいう「ストレス」ですね。

仕事が忙しすぎて疲労がたまっている、職場や友人、家族の人間関係、
不妊治療のため病院に行くための時間を確保するのに
有給をとっても間に合わない、病院の待ち時間が1時間も2時間もかかって、
5分診察とか、中には秒察と言っておられる患者さんもおられました。
人工授精や体外受精したのに結果がなかなか出ない、
採卵して移植しても変性卵だったりして上手く受精しない、
人工授精しようにもご主人の精子に問題があったり、
EDで精子を採ろうにも取れなかったり、
不妊治療されている患者さんの抱えているストレスはいっぱいあり過ぎて
心はストレスでいっぱいいっぱいでしょう。

小さなストレスの積み重ねは体の中に内熱をつくります。
スープを作るのにコトコト煮込みますよね。
コトコト煮込んだスープは美味しく出来上がりますが、
ストレスが体の中でコトコト煮込まれ、内熱が少しずつ生産されて
それがどんどんたまると内熱を持った邪気は上昇し舌の先を紅く変化させ
「心」を犯します。
「心」は心臓でもあり西洋医学でいう循環器系をさします。
「神」(しん)に繋がっていると言われ、精神も病んでしまいます。

舌の両方の縁が紅くなってしまうと「肝」が内熱に犯されていると言います。
舌の両縁が紅くなっている人はだいたい下の裏側も赤くなっている人が
多いように思います。

肝臓は腸で吸収された栄養素を代謝、貯蔵しエネルギーを生産します。
胆汁の生成や解毒、排泄など生命の維持に必要な働きをしています。

東洋医学でいう「肝」とは肝臓のことですが、その働きも「肝」に関係します。
「肝」は血液の蔵血をする。貯蔵ですね。血液量の調節もします。
その他は筋肉や靭帯、筋膜の調節。目の働きに関係し爪にも関係します。
肝心なのは・・・という言葉もあるように、「肝」「心」は精神面で
密接な関係があって、自律神経の調節に深くかかわっています。

Mさんの舌の状態は舌先が特に紅く、舌の辺縁も紅く、
舌全体が紅く紫がかった色になっている状態で、
とってもストレスを抱えていたのです。
紫がかった色が入るのは、お血と言って血の濁りですね。

初診で来られたのは生理3日目、体外受精のためのショート法をする周期でした。
当時は整体もやっていて、生理7日目に整体を受けて戴きました。

そして採卵へ・・・

to be continued
Omura