Posts By: yamo


2014年7月7日 blog 0

排卵を遅らせる鍼灸 3

前回、排卵を遅らせる鍼灸の1~2で、
実際の症例をご紹介させていただきました。
不妊治療の鍼灸を始めた20年ほど前は僕も鍼灸師として
まだまだ未熟者でした。
患者さんの体調を整えて妊娠の準備のための治療をするのが
精一杯で、今のような月経周期に合わせた治療法ではありませんでした。

臨床経験を積み、多くの患者さんに出会い少しずつ試行錯誤を重ねて
現在の治療法にたどり着いたのです。
女性の生理周期に着目するようになったのは、
上海に留学して現地の大学病院の臨床をするようになってからでした。
上海中医薬大学の大学病院での治療は主に
脳こうそくや脳出血で全身の麻痺や片側だけが麻痺する片麻痺の患者さんを
専門にされていた陳先生に指示しましたが、
麻痺の治療以外に様々なことを学びました。日本に帰ってきて
上海留学で学んだことを臨床の場で活かそうと思っていた矢先に
足立病院の不妊センターで鍼灸治療をやってみないかとお誘いを受けたのです。
上海留学前にIVF大阪クリニックとIVFなんばクリニックで不妊治療専門の鍼灸治療で
多くの方が妊娠された実績をかわれてのことでした。
足立病院での不妊治療専門の治療は留学で学んだことと今までの経験を
活かすことのできる場となりました。

排卵を遅らせる治療法も多くの患者さんが採卵前に排卵していて
困ってしまっている人が多かったのです。
患者さんに、「排卵を遅らせてくれたら採卵できるのに」・・・と、
ポツリと言わりることが多かったので、
排卵を遅らせる鍼灸治療に取り組むようになったのです。
試行錯誤しながら、不妊治療に良く効くツボを使いながら臨床を重ねて
現在の方法にたどり着いたのです。

東洋医学の「陰」「陽」とがつくる陰陽理論をベースに考えれば
排卵を遅らせることは可能なのですよ。
卵胞が早く成長しすぎたり、LHと卵胞の成長のバランスが悪かったりして
排卵が早まるのは体を冷ます力の「陰液」が少ない人に多いように思います。
下半身は冷えているけど上半身はのぼせる。
また全体的に低温期なのに手足が火照る。高温期だとなおさら火照り感が
強くなり、寝汗を良くかきのどが良く乾くような症状がみられます。
「腎陰虚」タイプですね。

また日ごろから下半身もお腹も冷えてしまって、なかなか体が温まりにくい
というタイプの冷え症の人も排卵が早まる傾向にあります。
血行が悪く子宮と卵巣に血液がスムーズにいきわたらなくて、
卵胞が成長するのに必要な時間を待たずに排卵してしまうという
タイプの人もおられます。
こちらは反対に「腎陽虚」タイプに属します。

どちらも「気」のパワー不足がベースにあります。
それぞれのタイプに合わせて排卵止めの鍼灸のツボはかわってきます。
採卵のときに排卵してしまっていてなかなか採卵できなくて・・・と
お悩みの方がおられましたら、当院の治療にトライされてみてはいかがですか。

Omura


2014年7月2日 blog 0

7月の個別無料カウンセリング

★7月の個別無料カウンセリング
7月12日(土) 午後1時30分、2時30分
7月16日(水) 午後1時30分、2時30分

病院でいろいろ検査をしたけれど、
特に問題はないと診断されてもなかなか妊娠できない。

タイミング療法を経て、人工授精、そして体外受精まで
ステップアップしたのに妊娠できない。

東洋医学的に見て原因や問題が解決できるかもしれません。
当院ではなかなか妊娠できなかった人たちが、
今までに900組以上がパパ・ママになられています。

個別無料カウンセリングを受けて見られてはいかがですか?
その内容は、

●東洋医学的に見て不妊原因はどのタイプに属するのか診断いたします。
また、その解決方法のアドバイスもいたします。
●鍼灸治療はどのようにするのか、当院の治療の方法もご説明いたします。
●その他、不妊治療で疑問に思っていることなどがありましたら、できる範囲でお答えいたします。

カウンセリングの時間は30分くらいですが、個別無料カウンセリングご希望の方は、
当院に電話でご連絡ください。

電話 075-241-2101

一人で悩んでないで気軽にご相談ください。
妊娠への道筋が見えてくるかもしれません。
少しはお力添えできると信じております。

Omura


2014年6月27日 blog 0

烏丸御池鍼灸院オリジナル『排卵を遅らせる鍼灸 』2

さて、今回は排卵止めの具体的な事例をご紹介します。

1)Hさん 40歳

生理9日目で卵胞2個(30mm、16mm)。
2日後に採卵決定。
主席卵胞がかなり大きく、排卵リスクが高かったが、
主席の排卵を遅らせつつ16mmを育てた結果、
無事2個とも採卵できた。

2)Mさん 47歳

生理24日目で卵胞17mm。LH50.46
2日後に採卵決定。
LHサージがかなり出ているので、翌日の排卵濃厚だったが、
無事採卵できた。

3)Tさん 48歳

生理8日目で卵胞30mm尿検査でゴールドサインあり。
1日後に採卵決定。
卵胞の大きさとゴールドサインから排卵のリスクが高かったが、
無事採卵できた。

4)Sさん 46歳

生理21日目で卵胞19mm。LH80.6
1日後に採卵決定。
LHがほぼピークに近いため、いつ排卵してもおかしくなかったが、
無事採卵できた。

5)Oさん 40歳

生理9日目で卵胞2個(17mm、16mm)。
Drから2日後採卵の指示だったが、仕事の都合で5日後に採卵決定。
今まで、2日後採卵でも排卵済みが何度もあったので、
早めに排卵止めを行う。
3日後(生理12日目)の経過観察では、卵胞(22mm、21mm)、
卵胞は大きくなっていたがまだ残っており、
5日後(生理14日目)の採卵時、無事全て採卵できた。

6)Hさん 41歳

生理9日目で卵胞2個(28mm、24mm、13mm)。
3日後に採卵決定。
卵胞の大きさにバラツキがあったが、
無事、3個とも採卵できた。

7)Tさん 42歳

生理12日目で卵胞2個(17mm*2)。LH82.97
1日後に採卵決定。
LHがほぼピークに近いため、いつ排卵してもおかしくなかったが、
無事、2個とも採卵できた。

上記の例は、いずれも、もし排卵止めを施さなかったら、
恐らく、全て排卵していたと思われるケースばかりでした。

自然周期の採卵で、過去に排卵済みで採卵に至らなかった方、
タイミングや人工授精で排卵を遅らせたい方、ご相談ください。

そして、次回は、
排卵止めがキッカケで妊娠された例もご紹介させていただきます。

田内


2014年6月21日 blog 0

烏丸御池鍼灸院オリジナル『排卵を遅らせる鍼灸 』1

当院は、京都の烏丸御池に不妊専門鍼灸院として開業して、約4年間が経過しました。
コンセプトは、『生理周期に合わせたオーダーメイドの周期療法』。
その象徴的な施術の一つとして、今回の『排卵を遅らせる鍼灸』があります。

自然周期で採卵された方の中には、
排卵済みで採卵出来なかった苦いご経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
採卵、そして移植とスケジュールを空けていたのに、
育った成熟卵胞を取り逃がすと、本当にガッカリですよね。

一般的には、ご年齢が高くなると、早期で排卵するリスクが上がります
あるいは、ホルモンバランスの乱れが原因で、排卵のリスクが高くなることもあります。
病院では、排卵止めの注射で対応する事もありますが、
卵子の劣化を招いたり、排卵間近にはもう手遅れだったりしますから、
万全とは言いがたいです。
また、最近は、鎮痛剤で排卵を抑える病院も増えてきましたが、
それでも、確実に採卵ができる訳ではありません。
そんな時、駆け込み寺のようにご相談に来られます。

そこで当院では、
「過去に排卵済みで採卵出来なかった経験がある患者さん」
「卵胞の大きさやホルモン値の状態で排卵のリスクが高い患者さん」
などの限定したケースに対して、
排卵を遅らせて採卵や人工授精に間に合うように
施術させて頂いております。

全国の不妊鍼灸院を見渡しても、『排卵を遅らせる鍼灸』を実践しているのは、
当院の他に見当たらないと思います。

2011年11月~2014年5月末 の期間において、

施術数   408例
成功数   358例  (採卵または、人工授精に間に合った事例)
排卵済み  50例
成功率   87.7%

平均年齢  43.2歳
排卵止めがキッカケでの妊娠 20例(5%)

採卵出来るということは、妊娠のチャンスが広がることを意味しますし、
勿論、その結果として妊娠に至ったケースは20例もあります。

次回、もう少し詳しいデータをご報告いたします。

田内


2014年6月18日 blog 0

朝粥生活② クコの実

前回はクコの実は・・・で終わってしまい、 その間に妊娠の報告や個別無料カウンセリングの案内などで、 朝粥生活①の続きが遅くなってしまいました。 さて、クコの実はナス科枸杞(クコ)の果実です。 生薬名は枸杞子(くこし)といい漢方に使われます。 効能は目の疲れや視力の低下に効果があり、 血液を補い滋養強壮に良いとされます。 特にクコの実は不老長寿の食材として古代中国で使われ、 日本では平安時代くらいからクコ酒やクコ茶などで 食されるようになりました。 最近の研究ではクコの実は抗酸化作用がビタミンCの6倍もあるという報告や 日焼けによる炎症を抑える効果もあることがわかりました。 葉は枸杞葉(くこよう)。おひたしにしたり、クコ茶にしたりします。 ご飯に混ぜてクコ飯にもします。 根皮を地骨皮(じこっぴ)と言い、これも漢方に使われます。 東洋医学的に体力が無くて疲れやすくて、貧血気味の 気血両虚(きけつりょうきょ)のタイプの人に効果があります。 「気」も「血」も不足していると、 体を温めにくくなり冷え症になってしまいます。 「気」と「血」が不足気味になると子宮や卵巣に十分に 血液が供給されないため、子宮内膜が厚くならなかったりとか、 卵巣に卵胞が育ちにくくなります。 せっかくグレードの良い受精卵を移植しているのに妊娠に至らないのは、 受精卵が着床して育つのに十分な子宮内膜の厚みがなかったというのも ひとつの原因と思われます。 血液を補ってくれる食材は基本的に赤色の食材です。 赤色でなくても血を補ってくれる食材はありますが、 今回はわかりやすく赤色の食材をいくつか挙げますと・・・ クコの実、ナツメ、人参、パプリカ、トマト、ライチ、牛肉の赤身、 レバー、マグロ、いちご、赤カブ、ラディッシュ、リンゴ、 さくらんぼ、金目鯛、とうがらし、小豆、カニ・・・等々、いっぱいあるでしょ。 ただ食するときに白色、黄色、黒色、緑色、紫色の数種類の食材と組み合わせて バランスよくいただくのがベターですね。 ちなみに、生理中は青魚を食されると生理がスムーズに出ますよ。 そして生理が終わりかけの頃から赤色の食材をいただいて、 失った血を補うといいと思います。 補血をするわけですね。そして「気」を補う食材も必要になってきます。 「気」を補う、補気の食材は次回ご紹介しましょう。

Omura