Posts By: yamo


2013年2月28日 blog 0

排卵を遅らせる鍼灸 1

当院は、不妊専門鍼灸院としまして、
患者さんのいかなる周期にも対応させて頂いております。
その一つの表れとして、タイトルの『排卵を遅らせる鍼灸』があります。
自然周期で採卵トライされた方の中には、
排卵済みで採卵出来なかったご経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
折角、育った成熟卵胞を取り逃がすと、本当にガッカリですよね。
一般的には、ご年齢が高くなると、早期で排卵するリスクが上がります。
病院では、排卵止めの注射で対応する事もありますが、
卵子の劣化を招いたり、排卵間近には手遅れだったりしますから、
病院では十分に対応出来ないケースも多いようです。
そんな時、当院には、駆け込み寺のようにご相談に来られます。

そこで当院では、
「過去に排卵済みで採卵出来なかった経験がある患者さん」
「卵胞の大きさやホルモン値の状態で排卵のリスクが高い患者さん」
などの限定したケースに対して、
排卵を遅らせて採卵や人工授精に間に合うように、
施術させて頂いております。

恐らく、全国に不妊鍼灸院を見渡しても、
排卵を遅らせる鍼灸を実践しているのは、
当院だけではないでしょうか。
これも、当院の大村院長が長い不妊鍼灸の臨床経験を通して、
患者さんのご要望に合う施術を目指して来た賜物だと思っています。

現在、集計中ですが、
排卵のリスクが高い126例中、
排卵済みだったのは、24例。
つまり、8割位は排卵せずに目的達成されています。
勿論、その中には、妊娠に至ったケースもあります。

次回は、具体的な事例をいくつか紹介させて頂きます。

タウチ


2013年2月24日 blog 0

2012年 妊娠報告(113名) No.3

施術回数

0-10回=44人

11-20回=31人

21-30回=13人

31回以上=25人

2012年 妊娠報告(113名) No.1

2012年 妊娠報告(113名) No.2

に引き続き、今回は施術回数での統計です。

それと、昨年のデータも参考までにご覧下さい。

2011年 妊娠報告(72名)No.3

ここで、もう一度データを総括しますと、

妊娠年齢 平均=38.0歳 (2011年 37.7歳)

施術期間 平均=6.2ヶ月 (2011年 6.1ヶ月)

施術回数 平均=21.1回 (2011年 19.8回)

2011年との比較ですが、平均年齢、施術期間、施術回数
全ての項目で、おおよそ似たような数値になりました。
それでいて、妊娠数が大幅に伸びた事は、
当院の施術の方向性が間違ってなかった表れだと考えられます。

回数別の妊娠例の特徴を大まかに分けると、次のようになります。

1)少しのキッカケで妊娠に至るケース

大きな問題点が無いのに、あるいは、妊娠してもおかしくないのに、
なかなか妊娠に至らないケースを見かけます。
ちょっとしたボタンの掛け違いのようなケースですね。
この場合は、自力でなんとかしようと空回りするよりも、
鍼灸・整体をうまく利用なさってください。
まるで、スイッチが入ったかのように妊娠されるケースがありますよ。

2)体質改善に時間がかかり、それを越えてから妊娠に至るケース

東洋医学的な問題点や、西洋医学的な問題点を抱えておられるケースでは、
体質改善に十分な時間が必要で、根気良く通院が必要な事もあります。
少しずつ体質を改善しつつ、計画的に妊娠に向けて歩みを進めてみてはいかがですか。

あるいは、病院を一時中断しながら(ストレスになるので)、妊娠を希望されるケース。
病院の通院がストレスになる方は意外に多いです。
それと、病院に通ってから基礎体温が乱れるケースも少なくありません。
妊娠するために病院に通っているのにも関わらず。
そんな時は、無理に通院を続けるよりも、
まずは、鍼灸・整体でストレス軽減なさってください。
妊娠しやすい体質へと変化していきます。

3)大きな苦難を乗り越えて妊娠に至るケース

大きな婦人科疾患をお持ちの場合は、
すぐに結果が出ないこともありますが、
体質を改善しながらチャンスを待つことも必要です。

ご年齢的に、病院だけでは妊娠が難しい方もおられます。
卵子の老化や受精卵の劣化は、避けようがないですが、
鍼灸・整体で体質改善を進めると、受精卵の質が上がったり、
採卵数が増えたりする事があります。
鍼灸・整体で、患者さん本来の力を発揮する事ができれば、
妊娠に近づくことが可能だと思います。

病院の治療効果を高めるためにも、
一度、東洋医学の力に目を向けては如何でしょうか?

次回は、妊娠方法別のグラフを作成する予定です。

タウチ


2013年2月22日 blog 0

FSH と AMH 3

タイトルに記載しているFSH と AMH。 どちらも、卵巣の状態を知る指標として、一般的に知られています。 しかし、この2つの数値の解釈は、意外に知られていないので、 ここで、少し触れておきます。 1 FSH これについては、その周期の卵巣の疲れ具合を表しています。 そして、とても変動しやすい数値です。 あまり数値に振り回されないようにしてください。 詳しくは、 『FSH と AMH 1』 『FSH と AMH 2』 を参照なさってください。 2 AMH 今回は、このAMHについてコメントさせていただきます。 さて、AMHとは・・・ 抗ミューラー管ホルモンと呼ばれる女性ホルモンの一種です。 卵巣の中にある、これから育っていく卵胞(発育卵胞、前胞状卵胞)から 分泌されるのがこのホルモン。 AMH検査は一般に、「卵巣年齢を測る」と言われていますが、 その理由は、その数値を測定することによって、 今後、「卵巣の中にこれから育つ卵胞がどれくらい残っているか」を おおよそ知ることが出来るからだと言われています。 つまり、数値が低ければこれから育つ卵子が少ない事を意味します。 では、高いと良いかと言うと、必ずしもそうではありません。 逆に、数値が高すぎると、PCOS(多嚢胞性卵巣)の疑いが出てきますので、 これも良くないと言われています。 何事もほどほどが良いですね。 (PCOS(多嚢胞性卵巣)については、またの機会に触れますね) さて、重要な事は、「AMHの値が低いからといって、必ずしも卵子の質が低いとは限らない」 という事です。 患者さんの中には、この数値が低くて、かなり悲観的な方もおられますが、 数値が低くても妊娠された例は沢山あります。 次回は、その実例を交えてもう少し書き足していきますね。 タウチ


2013年2月19日 blog 0

FSH と AMH 2

前回、FSHとAMH 1 のお話を書きましたが、今回は、その続きです。

さてFSHの基準値ですが、病院によっても様々で、一般的には、
低温期(生理中から排卵前)で3~15位が正常値と言われています。
では、この値を超えた場合、卵胞は育たないのでしょうか?
答えはNOです。
育ちにくい環境ではありますが、
数値とは関係なく卵胞が育った例はいくつもあります。
以下に、その実例を挙げてみますね。

1)Hさん49歳のケース
なかなか卵胞が育たず、一時、生理中のFSHが113まで上がりました。
しかし、Hさんは諦めずに体質改善を行いました。
次の周期に数値が63に下がり、
そのまた次の周期に34まで下がりました。
しかし、まだ通常の基準値以上でしたが、
自然周期で様子を見ながら、鍼灸・整体で代謝アップをはかり
さらに スーパーライザー で卵巣の機能アップを行いました。
結果、卵胞が育ち、採卵そして受精卵を凍結出来ました。
実に、2年半ぶりの出来事だったそうです。
実際、かなり厳しい数値でしたから、よく諦めずに頑張ったと思います。
そのHさん、スーパーライザー後のコメントがとても印象的でした。
『卵巣辺りに出てきそうな感じがした』そうです。

2)Iさん48歳のケース
FSHが80まで上がりましたが、
自然周期で鍼灸・整体で卵胞を育てる施術を行いながら様子を見ていると、
卵胞が2~3個出てきました。
しかし、自然周期のため、採卵が間に合うように、
排卵を遅らせる鍼灸を行いました。
(この辺りは、不妊専門だからこその細かいサポートだと思っています)
主席卵胞を採卵、新鮮胚移植しました。
残念ながら、妊娠には至りませんでしたが、
数値だけでは計り知れないIさんの卵巣力には、正直、驚きました。

3)Kさん37歳のケース
病院でFSHが18位と言われ、
あなたの卵巣年齢は42歳位だと言われた事にショックを受けておられました。

ご本人には、
FSHが卵巣年齢を表している訳ではないし、数値も決して高くないこと。
東洋医学的には、大きな問題点は見つからないこと。
その旨を伝えながら、Kさんの施術にとりかかりました。
特に、重点を置いたのは、
1)生理期の施術・・・生理をしっかり終わらせる。
2)卵胞期の施術・・・卵胞の成長を促進する。
3)高温期の施術・・・子宮内膜を厚くし、高温期を維持する。

その結果、わずか1ヶ月、3回の整体施術のみでみごと自然妊娠!!
流産のリスクを下げるため、引き続き、流産予防の鍼灸をさせていただきました。
そして無事に出産。
初診では不安いっぱいの顔だったKさん、
妊娠後の笑顔が忘れられません。

このように、FSHは変動しやすく、
必ずしも卵巣年齢とイコールではありません。
だから、数値にとらわれすぎないでください。

一方、卵巣を評価する数値として、
もう一つ、AMHがあります。
これについては、また次回に書きますね。

タウチ


2013年2月17日 blog 0

2012年 妊娠報告(113名) No.2

施術期間

0-6ヶ月=74人

6-12ヶ月=22人

12-18ヶ月=10人

18ヶ月以上=7人

2012年 妊娠報告(113名) No.1
に引き続き、今回のグラフも特徴的な結果が出ました。

比較のため、昨年の成績 2011年 妊娠報告(72名)No.2

を参考になさってください。

1)2012年も、2011年とほぼ同様の結果
施術開始から1年以内に妊娠なさっている方が全体の85%。(2011年=86%)
施術期間の平均が6.2ヶ月。(2011年=6.1ヶ月)

当然、妊娠されている患者さんは違っていますし、
それぞれ違った状況で来院なさっておられました。
その中でこの結果は、当院が妊娠数を増やしながらも、
前回同様の施術期間の中でコンスタントに結果を上げているためと
考えております。

2)早く施術を開始した方が良い結果につながりやすい。
今回妊娠された患者さんの多くは、病院での治療歴が数年以上経過しており、
病院の治療だけでは、結果が出ない方ばかりでした。
しかし、東洋医学的なアプローチで体質改善を行うと、
スイッチが入ったかのように、早く結果が出る方もおられます。
それが、半年以内の妊娠(66%)に表れていると思います。

但し、体質によっては、改善に時間がかかる方もおられますので、
(病院で不妊の主原因がいくつもある場合や、
東洋医学的に多くの問題点がある場合など)
その場合は、問診をさせて頂きながら、計画を立てて少しずつ改善していきます。
それと、今回も、初診から妊娠判定までを施術期間に加算していますので、
途中で当院の通院を中断なさったケースでは、
実際の施術期間よりも長く計算されています。

もし、早期に妊娠に至らなくても
体質改善は、これよりももっと早くに実感しておられます。
生理痛軽減、
基礎体温の変化、
足の冷えの改善、
夜間熟睡出来るようになった、
毎年の喘息発作が出なくなった、
アトピーの軽減、
花粉症の軽減・・・

体調が整ってくると、少しのきっかけで妊娠に至るケースは少なくありません。
鍼灸や整体はそのきっかけになる事が多いです。
特に、体外受精にトライなさる前や、胚移植なさる前には、
是非、しっかり準備される事をオススメします。

いつでもご相談ください。

次回は、施術回数別のグラフを作成する予定です。

タウチ