Posts By: yamo


2013年1月27日 blog 0

妊娠初期の流産予防には鍼灸を・・・

当院の患者さんは、ほぼ100%不妊症でお越しいただいております。
その結果、昨年は、大勢の方が妊娠して卒業されてました。
現在、2012年のデータをまとめ中ですので、近いうちにご報告できる予定です。

さて、当院にお越しになる目的は、勿論、妊娠ですが、
無事、妊娠出来たとしても、その後の心配はつきものです。

過去に流産経験があったり、
高齢妊娠だったり、
アレルギー疾患をもっておられたり等々・・・
流産のリスクはついてまわります。

そこで、当院では、妊娠前から診させて頂いた患者さんを対象に、
流産予防の鍼灸にご案内しております。
しかし、流産予防といっても、
『実際にはどんな効果を実感されているのか?』
との質問がいくつかありましたので、
その例として、患者さんの感想を挙げてみますね。

ケース1)胎児の成長促進効果

妊娠初期は、1週間に1回位の間隔で来院されている事が多いのですが、
心拍確認後の6~8週目位に一度、出産予定日が出されます。
その後、鍼灸をしながら、病院で経過観察した結果、
10~12週目位の診察で、
『予定日が変更になりました。』とのご報告。
聞けば、胎児の成長が6~7日程も早かったので、
出産予定日が早まった。

妊娠初期は、成長が遅くなって流産するケースが多く見受けられるので、
鍼灸で成長を促進させてあげると、
週数通り又は週数よりも早く成長することがあります。
胎児の成長が早い事がすなわち流産予防になります。

ケース2)つわりの軽減効果

つわりがひどくて、毎日、嘔吐していた患者さん。
流産予防で鍼灸を継続していたところ、
『鍼灸後の数日間はつわりが楽になるんです。』
とのコメント。
つわりが軽くなると、精神的な安定に繋がり、流産予防になります。

つわりは、病気ではないので、ある程度仕方ないことですが、
キツイ方は、食べれない、嘔吐する、など辛い日々が続きます。
場合によっては、入院、点滴のケースもあります。
そんな患者さんには、鍼灸によって数日間つわりが軽減できると、
その間に、家事や雑用を済ませる事ができるのでとっても助かるそうです。
中には、ほとんどつわりがなく順調に過ごす方もおられます。

ケース3)安心感

診察経過が順調の場合、診察間隔が長くなって行きます。
しかし、当院は、基本的に1週間に1回位の間隔で来院されています。
『次の診察までがとっても長く感じるけど、
鍼灸院で診てもらう事でほっとしてます。』
と言ってくださる方が多いです。

診察間隔が長くなると、人によっては不安感がつのります。
流産経験があれば尚更です。
そこで、鍼灸で体調を整えると心が安定して、流産予防になります。
また、妊娠初期の過ごし方などのご相談も伺っています。

タウチ

補足ですが、
妊娠初期の過ごし方については、下の胚移植後の過ごし方 1~3を
参考になさってください。
タイトルは『胚移植後の過ごし方』ですが、
妊娠初期の過ごし方も、ほぼ同じです。

胚移植後の過ごし方 1

胚移植後の過ごし方 2

胚移植後の過ごし方 3


2013年1月26日 blog 0

何が起こるかわからへんNo8-② 卵胞が少ない

ご夫婦で話し合って、T さん夫妻は体外受精にチャレンジされました 体外受精の方法は年齢的にまだ40歳には至っていないし、 卵胞も毎月できるからということもあって、 ショート法というので体外受精にトライされたと記憶しています。 月経が始まって3日目から一週間くらい、 毎日hMG注射をして卵胞を増やして、月経12~14日目(15日~16日くらいの人もいます) くらいで採卵して体外受精する方法です。 普通なら10個くらい採卵して、8~10個受精して、 3日目の新鮮胚で6~8個、5日目の胚盤胞なら2~3個凍結でしょう。 この数字は当院で3~6か月治療させていただいてから 再び体外受精にチャレンジされた患者さんの平均くらいの数値です。 ただT さんの場合、5つしか採卵できなかったのです。 卵巣を注射でホルモン刺激しているにもかかわらず、 たったの5つしか育たなかったのです。 T さんのような注射でホルモン刺激しても卵巣が余り反応しない状態を、 Poor Response(プア・レスポンス)と言います。 T さんの場合は特にひどいプア・レスポンスではないのですが、 その範疇に入ると思います。 注射に反応しにくい人で卵胞が1個しか出てこないという方も 少なくありません。 これならクロミッドを飲んだり、何もしないで 普通に卵胞が育つのと変わらないですね。 せっかく体外受精にまで踏み切ったのに、卵胞が出てこなかった 精神的なショックの方が大きなダメージでトラウマになってしまいます。 採卵後の受精の報告に来ていただいて、この数字にT さんは愕然とされ、 かなり落ち込んでおられました。 意を決して臨んだ体外受精なのに、何で5つしか卵胞が育たないの・・・と 思われたと思います。 それに追い打ちをかけるように、体外受精で使える受精卵は 胚盤胞で2個だけだったのです。 他の3つは受精しなかったり、変性卵だったりと 体外受精に使える状態ではなかったのです。 そしてたった2個残った受精卵のグレードは・・・。 to be continued Omura


2013年1月23日 blog 0

何が起こるかわからへんNo.8-① 卵胞が少ない

先日、一人目の不妊治療の時にお世話させていただいた
T さんから久しぶりに電話がありました。
昨年、T さんとお話をするのは友人で不妊治療されているS さんを
ご紹介下さった時に来られて以来です。

そのときT さんから相談されたのが…
T さん: 「大村先生~、もう一人欲しいのですがどう思われますか・・・?」
大村 : 「いいんじゃない、その時はまた鍼に来てくださいよ」
「でも、あれから1年半か2年くらい経っているから、
思うように卵胞が出てきたら良いんだけど・・・」
「先ずは、無理をしないことだね」と返事したと思います。

・・・というのも、
当時T さんは病院に通いながら半年ほど他の鍼灸院で治療をされていました。
なかなか思うように結果が出ずに悩んでいたところ、
不妊治療歴5年くらいの40歳過ぎの親戚のお姉さんが妊娠されたと事を知り、
「大村先生の所に行ってみたら・・・」と勧めて下さったようです。

当時は足立病院の中に鍼灸サロンというのを開設して、
不妊センターの患者さんのみの鍼灸治療をさせていただいてました。
・・・で、T さんが転院して来られたのです。
そのころT さんは確か36歳くらいだったと思います。

最初、基礎体温表はバラバラな状態。
ん~おかしいなぁ、6ヵ月ほど鍼灸治療していると、
もう基礎体温表はキレイな二層になって高温期が
安定しないといけないんだけどね。
・・・ということで3ヵ月くらい鍼灸治療させてもらいました。
基礎体温表は排卵してからダラダラ上がっていた高温期
一気に上昇するようになり、高温期の期間が長くなり
安定するようになりました。

そして生理痛が軽減生理の色もキレイな赤色になってきたのです。
冷え性も改善してきました。

自然での妊娠ができれば良かったのですが、
一度、ご夫婦の受精卵がどのようになっているのか確認の意味もあって
体外受精を勧めてみました。
そして体外受精にトライしてみたのですが・・・

to be continued
Omura


2013年1月19日 blog 0

卵子提供ボランティア募集

院長ブログ
何が起こるかわからへんNo.7 アトピーと不妊
画像で見ると、治療前、治療後の違いがハッキリ分かりましたよね。
本当に、当院では、『何が起こるかわからへん』事が少なくありません。
治療で悩む皆さんのためにも、何が起こるかわからへんシリーズを
院長には続けて頂きたいと思います。

さて、最近、不妊治療の事で大きく記事になっていましたね。
抜粋しますと次のような内容でした。

『不妊治療を行う医師や患者会関係者らが14日、
民間団体「OD―NET」を設立した。
早発閉経などで卵子がない女性に対し、
卵子をあっせんする事業を始めると発表した。
卵子を匿名で無償提供するボランティアを募る。
現在、卵子提供に関する法規制はないが、
医学的なリスクや生まれた子の法律上の位置付けが明確でないため、
問題も指摘されている。

提供者は子どもがいる35歳未満の女性、
提供を受ける側は早発閉経や染色体異常で卵子がないと
診断された40歳未満の女性とする。
高齢のため自身の卵子での妊娠が難しくなった女性は、
当面対象としない。
提供を受けるには、仙台、神戸、京都、広島、北九州、
各市にあるクリニック5施設のいずれかで登録が必要。
1年の間に無償での提供者が十分現れなかった場合、
有償で提供を受けることも検討する。』

そして、翌日の記事では・・・

『「卵子提供登録支援団体」(OD―NET、事務局・神戸市)は15日、
卵子提供のボランティアに37人の女性が登録を申し込んだことを明らかにした。
15日午後までに、5人がファクス、32人が電子メールを通じて申し込んだ。
ほかに13人から問い合わせがあったという。
早発閉経の女性は約100人に1人、
ターナー症候群の女性は約2000人に1人の割合でおり、
このうち妊娠を希望する人は国内で数千人に上ると同団体は想定している。』

賛否両論あると思います。
しかし、不妊で悩む患者さんの選択肢が拡がるという点では、
評価しても良いのかも知れません。
当院で妊娠して、流産予防で通院中の患者さんの中には、
無事、出産出来たら、不妊で悩む苦しみを分かっているからこそ、
自分が卵子提供者になっても構わないという気持ちと、
しかし、一方で、採卵の肉体的苦痛を考えると、
無償提供には???との意見もありました。

今後を見守って行きたいと思います。

話は少し変わりますが、
最近、患者さんの話では、どの不妊専門病院も、
さらに患者さんが増えて待合室が混雑しているそうです。
妊娠を希望される患者さんが大勢いるのに、
治療費の高額化が弊害になっている事も見過ごせません。
厚労省は、少子化対策として、
不妊治療の健康保険適用を真剣に議論して頂きたいと思います。

タウチ

※以前、タウチの部屋で出産したネコのクロちゃん。
皆さんがクロちゃんのようにママになれますように・・・


2013年1月15日 blog 0

何が起こるかわからへんNo.7-③ アトピーと不妊

 

前回は腕の写真を掲載いたしましたが、I さんのアトピーは
顔以外、全身に出ていましたので今回は膝から下の写真を見ていただきましょう。

(上が治療前、下が治療後です)
下の写真が赤っぽいのは、遠赤外線のせいです。
アトピーは疲れやストレスが溜まると酷くなるんですよね。
今回、I さんはステロイドのクリームを使わないで、
全身のアトピーが改善されました。
アトピーが酷い人は時間をかけて、少しずつステロイドのクリームから
非ステロイドのクリームへ移行しながら治療しています。

不妊治療をされていて、アトピーや喘息、花粉症でお悩みの方は
鍼灸にトライしてみませんか。
・・・というのも、アトピー、喘息、花粉症の鍼灸治療は
共通したツボが多く、治療法も良く似ています。

これを東洋医学では「異病同治」(いびょうどうち)と言います。
異なった病気でも原因が同じならば、同じ治療法を用いるということです。

あと長年不妊治療に携わってきてアトピーで思うのが、
ご主人が結構ひどいアトピーのカップルがおられるということです。
科学的なデータはないのですが、ご主人のアトピーの治療をして
ある程度改善されてから奥さまが妊娠されるケースを多く見てきました。
もちろん奥さまも鍼灸治療をしながら、体調を整えてからの
妊娠ですけどね。
少し気になっている方がおられたら、ご相談ください。

Omura