2015年9月20日 blog 0

やっと妊娠できましたNo.6-➅

2014年1月にNさんは大阪のクリニックに転院されました。
Nさんは42歳になっていました。
一応、卵管造影検査、不育症と着床障害の検査をされましたが、
特に問題は見つかりませんでした。

特に問題がないのに何故妊娠しないの・・・と思いませんか?
当院にも特に問題がないと言われ、体外受精を何回もしているのに
妊娠できないくて困り果てている患者さんが多く来られます。

その多くの患者さんは卵子の質が悪い方がほとんどかもしれません。
いくら子宮内膜が厚くなって妊娠しやすい状態にあっても、
肝心の受精卵の力が弱ければ、胚移植しても移植した胚は途中で
分割が停止してしまっているのでしょう。

西洋医学的に見ていろんな検査した結果、「特に問題ない」と言われても、
東洋医学的に見たら妊娠できない問題が見つかることが多いです。
当院で卒業されて行かれる患者さんのほとんどは、受精卵のグレードが上がっています。
それは、体の中から不調を直し、「気」と「血」の流れを整えるからなんですよ。

さて、Nさんは初めてのショート法をすることに。
左に4個、右に7個卵胞が成長しました。
今までこんなに多くの卵胞が育ったことはありませんでした。
今回はショート法ということと、鍼灸治療とスーパーライザーの
組み合わせた治療が良かったのかもしれません。

ただ採卵できたのは7個。3個授精しましたが、2個の授精後すぐの凍結になりました。
凍結の卵胞が少ないため、もう一回採卵することになりましたが、
ショート法をすると2か月くらい卵巣を休ませてあげなければなりません。
そこで、翌月はとりあえずタイミングをとり、翌々月は人工授精をされました。

仕事が多忙なためなかなか採卵できず、3~4か月はタイミングと人工授精を
繰り返していましたが、妊娠には至りません。
やっと次の採卵の予定ができ、今回はHMG150単位の注射で採卵
することになりました。
生理9日目で卵胞は8ミリ、10ミリ、14ミリに育っていました。
まだ卵胞の成長が遅いので、フェリング225単位とセトロタイドを使い、
3個採卵、1個を3日目で凍結されました。

この時、Nさんはひどい腰痛だったので対処療法ではありますが、腰の鍼をしました。
腰の鍼のツボの中には、生命力を高めるツボもあるので、当院では腰痛を治療しながら
卵胞の質を上げる治療法を選択しました。

次の周期は人工周期にして凍結3日目の胚を移植することになり、
この人工周期に合わせて鍼灸治療もさせていただきました。
この時の3日目の人工凍結胚移植でNさんは妊娠されました。

その後、妊娠13週まで流産予防の鍼治療を毎週させていただき、
つわりも随分と楽だったようです。
そして、妊娠20週に入り安産のお灸に来られました。
本来ならこれで最後の治療になるのですが、30週目に入り連絡がありました。
それは、「逆子」。
妊娠30週くらいまでなら、鍼灸治療で焼く80%くらい治ります。

2015年6月。Nさんは42歳11か月で無事出産されました。お礼の言葉、
そして出産できたことの感謝がいっぱい綴られていました。

最後まで治療をあきらめなかったNさん、本当に良かったです。

不妊治療をどうしようか悩んでいることがあって、
どうしていいかわからなくなっていたら、
良かったら鍼灸治療にトライしてみませんか。

Omura


2015年9月11日 blog 0

夏バテに良い食べ物

昼間はまだまだ暑いですが、夜と朝方の空気は確実に
秋が始まっているのを感じます。
まさしく、今は季節の変わり目ですね。
季節の変わり目は気温や気圧の変化など、様々な要因によって
体調を崩しがちになります。

秋口には、夏の暑さから冷たいものを多く摂っていたという方は胃腸の疲れと、
もう少しすると空気の乾燥によって引き起こされる呼吸器の病気に
かかりやすくなってきます。
のどの奥の気道にある「線毛」が乾燥によってその能力が低下すると、
異物の侵入、感染を抑えきれずに風邪にかかってしまうのです。
夏の疲れがでてきている感じです・・・とおっしゃられる方も最近多いです。
ではどうすればいいでしょう。

夏の間、たくさんの汗をかくことで塩分やビタミンなどの
ミネラル類が汗と一緒に奪われます。
特にビタミンB群が不足すると疲れがぬけにくくなります。
ビタミンB群は脂質、タンパク質、糖質の代謝にかかせない栄養素です。
ビタミンB1が多く含まれるのは豚肉、ナッツ類。
ビタミンB2はうなぎ、牛乳 卵。 ビタミンB6はかつお、
まぐろ、さんま、バナナなどです。

ビタミンB群はいわゆる夏バテに効果のある栄養素としてあがっていますが、
夏の疲れがでてきている季節の変わり目、今の時期にも、
引き続いて意識して摂っていきたい栄養素ですね。

先日の院長のブログにありました鳥の胸肉にくわえて、
お勧めしたい食品として、今日は紹介させていただきました。

太田No.4


2015年9月9日 blog 0

やっと妊娠できましたNo.6-⑤

2013年、Nさんは41歳になっていました。
なかなか結果が出ない焦りや、同じ病院で5年も治療していて
妊娠できないことに疑問も生じていました。
そこでNさんは転院を決意。
その時に相談も受けましたが、私は積極的に賛成はしませんでした。
その理由は内膜を再生させる方法でチャレンジしようとしていたからです。

この方法は一つの選択肢と言えますが、ん~どうかな?
言うほど結果が出てないのではと思っていたからです。
ですが、何か新しい方法にチャレンジしたいという意欲をもったNさんに
気持ちをストップさせる方が逆効果だと思い応援することにしました。

Nさんは大阪のO病院に転院され、子宮鏡検査に、子宮に菌が
あるか否かのチェックをされ、どちらも問題はないということでした。

このクリニックでもアンタゴニスト法で採卵することになりました。
以前、アンタゴニストでいい結果が出ていないので、別の方法もあるよとは
説明しました。
Nさんにはショート法が向いているのではないかと思っていたからです。

ですが、O病院の方針でアンタゴニスト法で採卵することになりました。
結果、出てきた卵胞は4つ。採卵できたのは2個。
2個の授精卵は途中で分割停止で、胚移植どころではなかったのです。

プラノバールを10日間処方され、次の周期はクロミッドでの採卵になりました。
卵胞は4つ出てきて、3つ授精。2日目の凍結になりました。
歯の治療もあったので2ヵ月ほど休んで、子宮内膜も8.3mmあったので、
2個を人工の凍結胚移植されました。
結果はまたしてもマイナス判定。

その後もクロミットで採卵して初期胚盤胞になったものを凍結。
移植。マイナス判定。
またその後も、2日目の凍結胚を1個移植。
マイナス判定。

なかなか結果がでなく、Nさんは治療に来られるたびに、
「先生、なんでこんなに結果がでないんでしょう。
鍼灸治療にも来て、体調は以前より良くなったし、受精卵の質も向上したのに・・・」
「私、このまま妊娠できないんでしょうか・・・?」
・・・と聞かれることもときどきありました。

そんな時、Nさんの話にしっかり耳を傾け、話をきくようにしました。
出口が見えてこない人に、「頑張って!!」とは言えません。
ただ、Nさんも相当苦労しているけれど、同じような境遇で大変苦労されたけど、
当院に来ていただいて不妊治療を卒業されて、ママになる願いをかなえられた
人たちのエピソードを話すこともあります。

「先生、何かいいお話で力が湧いてきました」と言ってもらえた時は
本当に良かったと思います。

当院に治療に来られて、ママになる願いをかなえられた方は、
985人になりました。
今までに985回分の様々なドラマがありました。
これって、韓流ドラマより長いですよね。

そこで、そろそろ転院の話をすることにしました。
Nさんの今までの経緯から、私が信頼する京都のA病院か大阪のI病院を勧めてみました。
そして、Nさんは大阪のI病院を選択されました。

さて、次回、いよいよNさんのエピソードはクライマックスへ。

Omura


2015年9月4日 blog 0

夏バテ解消の新常識・・?

先日、おはよう朝日ですを見ていて、けさのクローズアップの
コーナーで「夏バテ解消の新常識」というのをやっていました。
生活に役立つ情報なので、かいつまんでご紹介しましょう。

夏バテの体のだるさ・食欲不振・汗が止まらない・寝付きが悪いなどの
症状は自律神経の疲労からくるもので、その原因は寒暖差や紫外線の
影響だとうこと。
自律神経は生命活動を調節してくれる神経で、血圧、脈拍、呼吸、消化管などに
関連してきます。

また、朝夕の寒暖差やエアコンの使い過ぎで自律神経が疲れてしまって、
その働きを鈍くしてしまいます。
そして夏の紫外線を多く浴びることによって、大量の紫外線から体を守ろうとして
体が疲れてしまうのも夏バテの原因です。

じゃあどうすればいいの・・・ということになりますね。
テレビで紹介していたのは、紫外線対策でサングラスや帽子を活用しましょう
でした。
目に紫外線が入ると自律神経を興奮させてしまい、自律神経の調節ができなくなって
しまうからです。

夏バテ対策の食事は鶏のムネ肉、まぐろ、かつおの赤身がおすすめと言うことでした。
これらの食材にはイミダペプチドが多く含まれているからです。
鶏のムネ肉は一日に100gくらいを、朝に食べるようにすると良いとのことでした。

鶏のムネ肉は水からゆでて、チキンブイヨン・塩・コショウで味付けして、
ゆで汁に一晩漬けて冷ますと、水分が肉に戻りジューシーになります。
棒棒鶏にしてもいいし、サラダに入れてもいいし、スライスしてポン酢や
みそベースのドレッシングでいただくのも美味しそうですね。

以上はテレビで紹介されていたものを取り上げましたが、
イミダペプチドの話は結構前からいろんな健康番組で取り上げていたので、
新常識!!でもないと思うのですが、夏バテに良い内容だったので
ご紹介しました。

Omura


2015年9月2日 blog 0

寒と熱

1441166285136治療に来られる患者さんを見ていると、舌自体の色が真っ赤な人や
逆にピンクというよりも色が薄く白っぽい人を見かけることがあります。
これらの人は、特に風邪などの急な病気にかかっているのでなければ、

・赤→熱がこもっている
・白っぽい→芯が冷えている

という見方をします(白っぽい場合は、血が足りないなどのとらえ方もします)。
もちろん、どちらのも気や血の流れが悪い状態なので、
子宮や卵巣への栄養供給がうまく行えていない状態ともいえます。
「そんな時はどうすればよいの?」
ということですが、もちろん鍼灸治療を受けることで流れは
良くなっていきますし、食事や生活の心がけでも改善はみられることでしょう。
熱も冷えもストレスが原因の場合も大いにあるので、日ごろのストレス軽減は必要です。
セルフケアとしては食べるものを気にすることが一番手軽かもしれませんね。

例えば、舌が真っ赤で熱がこもっている人は、熱を冷ますものや
喉の乾きを和らげてくれるトマト・れんこん・緑茶なども良いです。
夏野菜は体を冷ましてくれると言います。

写真の方は舌の苔が黄色っぽくなって、まだらに剥がれている状態で、
舌の苔の量が全体的に少なくなっています。
体にできた内熱で舌の苔が消耗されて、新しい舌の苔が作られていません。
このような方は「気」のパワーが少なくて、「陰陽の陰」も少なくて
体にこもった熱が悪さをして全体的に火照ります。
寝汗もかきやすいです。
カラダにめぐる血液量も少なく、巡らせる力が弱いので皮膚は乾燥ぎみになります。
卵巣も子宮も潤いが少なく、卵胞や子宮内膜の状態が悪くなってしまっています。

このような患者さんは「気」と「陰」を補うツボを使います。
そして「血」を増やすツボも使います。

しかし、熱がこもっているからと言って、冷たくした飲み物や食べ物を取り過ぎるのは
逆効果になります。もちろん、熱いときは冷えたものがほしくなりますが、
とりすぎると胃腸機能が下がり逆に悪くなります。冷たいものというより、
体を冷ます食材を心がけましょう。そして、何事も摂りすぎることには注意。
過ぎるは禁物ですね。

舌が白っぽく冷えている人は、やはり温めてくれるもの。
生姜も良いですし、カボチャそしてエビも良いです。生姜のように香辛料として
使われるものは体を温める効果がありますね。

アロマなら、熱のこもっている人はペパーミントのメントール効果で
スーッとしても良いですし、冷えのある方には血流を良くしたり温めたりしくれる、
レモン・ローズマリーもよいですね。
好きな香りでリラックスすることが良いと思います。

安田  No.4