2017年9月19日 blog 0

やっと妊娠できましたNo.22-②

Hさんが当院に来られたのは、
約41歳と9ヵ月の頃でした。

問診で、朝食の質問の項目では、
週に3回は和食、週に4回は洋食と、
食生活にちゃんと気をくばられているのが
伺えました。

睡眠時間も7時間~8時間はキープ
できているし、夜の12時までには
就寝されている、規則正しい生活を
されています。

ですが、几帳面な性格が災いしてしまうのか、
全体的にカラダの疲れが溜まっていて、
肩こりがとってもキツイ人だと思いました。
仕事もフルタイムでされていたので、
なかなか疲れが取れないとのことでした。

月経の周期は28日~33日くらい。
特に悪いとは思いません。

不妊治療で感じるストレスはマックスが
10だとしたら、5くらいとのこと。

お話をして、カラダ全体の様子をみると、
ん~、本当は不妊治療をしているストレスが
8くらいはあったのではと判断しました。

上半身は火照っているのに、
膝から下やお尻がいつも冷えていて、
冷え症の悩みを抱えておられました。

卵管造影検査も問題はなかったので、
タイミング療法と人工授精をされていました。

流産の経験は1回ありました。
2回目の人工授精で妊娠。
しかし、妊娠7週になっても心拍が
確認できなかったとのこと。

その後、人工授精を5回ほどされましたが、
妊娠には至りませんでした。

ご主人の方にもやや問題がありてした。
軽度の精索静脈瘤があって、精子の運動率が
全体的に悪く、Hさんの妊娠の可能性は
体外受精をされる方がいいのではと言うことで、
体外受精を3回されました。

翌月にご主人の精索静脈瘤の手術を
予定しているとのことでした。

えっ・・・。
人工授精で一度妊娠しているのに・・・、
と思われた方もいると思いますが、
多分この時のご主人の精子の状態が
良かったのではと思われます。

男性の場合、精子の量や運動率は、
その時によってかなり数字が変化します。
たぶん、運動率が40パーセントくらいあって、
精製後60~90パーセントくらいに
数値が良かったのかもしれません。

精子は74日間かけて作られますが、
その頃に寝不足や疲労が溜まっていて、
ずっとカラダが疲れていると、
精子の状態が悪いことが多いのです。

当院でも奥様からお話を聞いて、
男性の精子の状態が悪い方の治療をしています。
ご主人の希望があればですけどね。
鍼灸治療を2ヵ月~3ヵ月ほど続けられると、
精子の運動率がアップされる方が多いですよ。

Hさんが当院に来られるまでの体外受精の
結果は下記の通り。

1回目はショート法。
4個採卵、3個受精、フレッシュで胚盤胞を
移植。

2回目はクロミッドを服用して1個採卵。
フレッシュで胚盤胞を1個移植。

3回目はhmgの注射で3個採卵、1個受精。
フレッシュで胚盤胞を1個移植。

受精の方法は顕微授精。
3回とも、マイナス判定。

担当のドクターは、着床に問題があるのか
どうか、はっきりとはわからないと言われた
そうです。

そこで、どうしていいのかわからなくなって、
体質改善が必要なのではと思われ、
当院のホームページをご覧になって、
予約を頂いたのです。

to be continued
Omura


2017年9月14日 blog 0

葉のチカラ、そしてレモン。

先日、一人の患者さんから
こんな話を耳にしました。

「家にあるレモンの樹にアゲハチョウの
幼虫がたくさんついてしまうので
幼虫を取らないといけないんです」

「レモンは葉っぱからも良い香りが
するからですかね」
とのこと。

早速、近所にレモンの樹があったので
確認に行きました。
触るだけではあまり香りのしない
葉っぱもありましたが、
葉っぱを指で少しこすると、
…うん、確かに葉っぱからレモンの香りが。

インターネットで調べたところ、
葉っぱをちぎってにおいを嗅ぐと
もっと香るみたいです。
植物ってすごいですね。
パワフルですね。

お灸で使う“もぐさ”
原料は“よもぎ”で、燃やしたときに
オイル成分が染み出ています。

妊活でよもぎ蒸しをされる方も
いらっしゃるでしょうが、
よもぎに含まれるチネオール
免疫アップリラックス効果
兼ねています。

温熱効果のみならずアロマ効果も
合わさっているのですね。

レモンに限らずとも葉っぱから
臭いのするものはたくさんあります。
楠(クスノキ)は葉っぱをちぎって香りを
匂いだ時にスーッとした
樟脳(しょうのう)の香りがします。

私も以前、京都の青蓮院というお寺に
行ったときに葉っぱを拾って匂いだ
ことがあります。
しっかりとした良い香りでした。
樹の葉でいうと、ユーカリもそうですね。

オーストラリアのユーカリが多く
生えている所では通るだけでも香って
くると聞きます。
ユーカリのアロマオイルが葉を原料にして
いるのもとくに香り成分が葉に多く含まれる
からでしょう。

さて、長くなりましたがレモンと言えば
薬膳では「収汁類」に分類されます。
内臓の収縮する働きを改善してくれます。
特にレモンは脾と胃に働きかけてくれるので、
食欲不振にも効果的。

胃腸が健康的であることは子宮や卵巣への
栄養が行き渡ることにもつながるので
おすすめ。
つわり軽減の効果もあると言います。
少し胃腸が疲れたかな?
さっぱりしたいなと思った時は、
野菜、肉や魚にレモンを絞っても良いですし、
冷凍させたレモンを皮ごとすりおろしたら
意外とよい香りづけにもなりますよ。
ぜひお試しください。

安田 No.21


2017年9月12日 blog 0

やっと妊娠できましたNo.22-①

Hさん(44歳)のお話。
4回の流産の悲しみを乗り越えて、
妊娠・出産。

妊娠するのも大変。
出産するのも大変だったHさん。
出産の報告のメールで、
何かの参考になればと、彼女のメールを
ブログに掲載するのを快く引き受けて
くださいました。

それは、Hさんも当院のブログを
読まれていて、不妊治療中に励まされて
いたからです。
それでは、まず、Hさんのメールを
ご紹介しましょう。

大村先生
こんにちは。猛暑が続きますが、
お変わりなくお過ごしですか?
このたび、4月28日に長男(第1子)を
出産いたしました。

出産予定日は6月18日だったのですが、
4月27日に常位胎盤早期剥離となり、
32週5日に緊急帝王切開で出産する
こととなりました。

子どもは1638グラムの低出生体重児で、
軽症新生児仮死と診断され、
すぐにNICUに入院となりました。
50日間のNICUでの治療の後、
6月16日に退院することができ、
その後、自宅で親子一緒に過ごしています。
現在、体重は約4000グラムとなり、
幸い今のところ順調に成長しています。

妊娠中の検診ではずっと順調と言われて
いただけに、今回の常位胎盤早期剥離は
まったく予想しないもので、
思いがけない早産にとても戸惑いました。

ずっと、院長先生に
「早く出産報告をしなければ」と思って
いましたが、予想外の早産について
精神的なショックが大きく、また子どもが
無事に退院し、成長できるのか心配で、
気持ちの切り替えがなかなかできず、
すっかりご報告遅くなりお詫びいたします。

私の常位胎盤早期剥離の原因は、
術後の血液検査の結果によると、
プロテインS活性の値が低かったため
だろうと主治医に言われました。
プロテインS活性については、
A病院で不育症検査をした時に
値が低いことが指摘されていたのですが、
いままで不妊治療をした病院でも、
妊婦検診時に不育症検査の結果を
主治医に示した時にも、特に問題ない
という判断でした。

今から振り返ると、もっと自分で
知識を持って、気をつけていれば
良かったと思います。

プロテインS活性は、主治医によると
通常の妊婦検診では調べない項目だそうで、
私が不育症検査を受けたのも、
烏丸御池鍼灸院の初回のカウンセリングで
勧めていただいたおかげでした。

逆子については、子どもはよっぽど
骨盤位が居心地よかったのか(笑)、
32週の段階ではそのままでしたが、
予定帝王切開の判断は34週にする予定で、
それまでに治るのではと希望を持って
いたので、それ以前に緊急帝王切開に
なってしまい今でも残念な気持ちです。

院長先生と烏丸御池鍼灸院の先生方と
スタッフの方には、これまで大変お世話に
なりました。
烏丸御池鍼灸院には、2年半、妊活中と
妊娠後も心身ともに支えて頂き、
心より感謝申し上げます。

最近になってようやく、子どもを
可愛いと思う心の余裕ができ、
44歳の自分が4回の流産を経て
妊娠、出産できたことを本当にありがたい
ことだと思います。

鍼灸治療を始めてから、
冷え性がずいぶん改善され、
体調が良くなりました。

同時に、それまで心身共に無理を重ねて
きたんだと反省しました。
40代の方もたくさん通院されている
ことと思いますが、40代で妊活を
されている方に私の経験でお役に立てれば
お伝えください。

1. 40代では心の余裕が大事だと
思うので、 楽しみながら妊活すること。

2. 自分の体を最優先し、無理せず
人に頼ること。

3. 悩みを相談出来る人(場所)を持つこと。

妊活は心身の負担も経済的負担も
大きいので、なかなか「楽しむ」ことは
難しいかもしれませんが、すぐに妊活の
成果が出ないことも多いので、
続けるには小さな楽しみを持つことが
大事だと思います。

私も、神戸の病院に転院し、通院の度に
神戸で安くて美味しいものを食べるのが
楽しみでした。

また、烏丸御池鍼灸院では、治療時に
先生方にいろんな話を伺えたり、
アロマの香る待合室でハーブティーを
頂けたり、治療の後は体も心もとても
リラックスし、リフレッシュできました。

末尾になりましたが、不妊治療を頑張って
いらっしゃるみなさんが、
どうぞ元気なお子さんをご出産できます
ように、また院長先生をはじめ、
烏丸御池鍼灸院のみなさまのご健康を
心よりお祈り申し上げます。

Hより

Hさん、貴重な体験談をありがとう
ございました。
44歳で第1子を出産することの
苦労や大変な様子がひしひしと
伝わってきますね。

Hさんの経験から、妊活中のポイントも
3つ上げていただきました。

Hさんも、妊娠・出産できたから、
みなさんに辛かった妊活の話を書いて
くれました。
当院でカラダを妊娠体質にするための
治療中は、流産のたびに、涙、涙でした。

「先生、こんなに何度も流産を繰り返して、
私、本当に赤ちゃんを産むことが
できますか?」
・・・と、泣きながら聞かれたことも
ありました。

「妊娠できているから、きっとチャンスは
巡ってくるから、もう少し辛抱だね。」
「比べてはいけないだろうけど、
5回流産を繰り返して、妊娠した人も
いたしね。」
「彼女はその後、二人目の時も治療に
来られて、妊娠されましたよ。」
「Hさん、もし心とカラダが疲れ切って
いたら、治療を少し休んで、気持ちが
落ち着いたら、治療を再開してみたら
どうかな。」

・・・とアドバイスしました。
それでもHさんは、頑張って当院に治療に
来てくださいました。

あのとき、不妊治療をやめていたら、
彼女からメールをいただくことはなかった
でしょう。

不妊治療を続けるか、やめるかは、
とっても難しい問題です。
この問題を相談できる誰かがいるとか、
場所があるというのは、とっても大切な
ことだと 私も思うのです。

次回は、Hさんが妊娠するまでの
治療のエピソードをご紹介しましょう。

Omura


2017年9月9日 blog 0

夏バテに空芯菜はいかが。

朝夕は秋の気配を感じるように
なってきました。
ですが、まだまだ暑い日が続いています。
そろそろこの時期に夏の疲れが出てきて、
食欲も落ち身体が重だるく感じている方も
多いのではないでしょうか。

疲労回復するために私が好きな食材が
あります。
それは「空心菜」です。
写真は、アジアン料理店に行ったときに
オーダーしたものです。

空心菜は主に東南アジアや中国などの
国々で一般的によく食べられています。
7月から9月の夏の時期が旬で、
日本では沖縄や九州の南の地域で
栽培されているようです。
ただ日本での収穫量はそんなに多くない為、
日本全国への流通も多くありません。
なので、普段近所に買い物に行っても
置いていないスーパーの方が多いのが
現状です。
ではどこで食べられるかというと、
やはり中華料理屋さんや東南アジア系の
レストランに行くと食べることが
できる所が多いです。

空心菜はとても栄養価が高い野菜です。
ビタミンB群、βカロテン、鉄分、
カルシウム、食物繊維等がとても多く
含まれています。

ビタミンB群には疲労回復効果。
βカロテンには老化防止である
抗酸化作用や免疫力アップの効果があります。
生活習慣病やガン予防等にいいようです。

また、鉄分が豊富に含まれていることで
よく知られているホウレン草の倍近くの
鉄分を空心菜は含んでします。
そして骨を丈夫にし、食物繊維で便通も
よくなります。
空心菜には、ガン予防、動脈硬化予防、
高血圧予防、疲労回復、血糖値上昇の抑制、
糖尿病予防等の多くの優れた効能があるのです。

しかし、空心菜は身体を冷やす効果かある為、
冷え性や下痢ぎみなど、胃腸の機能を
低下させることがあります。
身体が冷えると気・血・水の巡りが
悪くなります。
そうなると卵巣や子宮の巡りも悪く
なるので食べ過ぎには注意が必要です。
食べる時は火を通すか、身体を温める
食材と一緒に食べると良いのでは
ないでしょうか。

私も中国に留学していた時はこの時期に
よく食べていました。
当時の仲間と食事に出かけると
毎回、空心菜炒めを注文していたほどです。
スーパーで売ってたり、外食先にメニューとして
載っているようでしたら、是非食べられてみても
良いのではないでしょうか。

ニンニクとショウガをベースに、
ごま油でさっと炒めて、シンプルに味付けは
塩味。
とても美味しいですよ!

山崎 No.21


2017年9月7日 blog 0

いい卵が採れそうな気がする

2人目を希望されて当院に来られている
Hさん(36歳)。

彼女は1人目を妊娠されるときに、
当院に治療に来ていただいていたのですが、
なかなか妊娠できないので、
いつも泣いてばかりいました。
ちょっと泣き虫なHさん。

鍼灸治療のかいもあって、
ママになることができました。
今は、以前と比べて明るくなったというか、
以前より元気になられました。

辛い不妊治療をのり越えたということが、
彼女の心を強くしたのかもしれません。

鍼治療をしながらお話していると、
「先生、何かここに来ると
いい卵が採れそうな気がする」

言ってくれました。

「Hさん、ありがとう。」
「それ、なかなかいいコメントだね。」
「患者さんの率直な意見が、
心に響いたので、ブログで使わせてもらうね。」

auのコマーシャルのように、
胸にハートの矢がズキューンと来る感じかな。

Hさんはすぐに、
「え~っ、ホントですか?」と言われました。

「マジマジ。だって、ブログでは患者さんの
生の声を書くようにしているから。」
「いくら私が美辞麗句を並べて、ブログで
コメントしても、みなさんの心に響かないと
思うから。」

なんて、Hさんと談笑しながら治療を
すすめました。

Hさんは33歳のころ、当院に妊娠を
希望され来られました。
月経周期が35日~40日と長めで、
生理の色は赤黒くて塊がある状態。

血液の濁りである、瘀血(おけつ)
たくさんありました。

当院に治療に来られる前、
タイミング療法を7回~8回、
人工授精を6回、
顕微授精で胚移植を2回されていましたが、
妊娠には至らなかったのです。

Hさんは、胚盤胞の凍結胚が4つある
とのことでした。

胚盤胞の凍結胚移植をするために、
妊娠体質になるように鍼灸治療しました。

プラス判定までに、16回の治療を
させていただきました。

現在は2人目を希望され、
出産されてから1年3ヵ月くらいしての来院。
9回ほどカラダのメンテナンスをして、
凍結してあった初期胚盤胞を2個移植
されましたが、結果はマイナス判定。

もう凍結胚が無いので、
採卵に向けて治療している最中です。

今回はショート法で採卵の予定で、
そのスケジュールに合わせて治療させて
もらっているわけですが、
生理から11日目の診察で育っている卵胞は
12個。
16ミリが3つ。17ミリが2つ。
18ミリが3つ。20ミリが1つ。
その他、13ミリ~15ミリが3つ。

卵胞の育ち方は、良い状態です。
これから採卵される予定だったので、
治療中のお話で、
「先生、何かここに来ると
いい卵が採れそうな気がする」と
言ってくれたということです。

質の良い卵胞が採れますように、
願っております。

Omura