2016年5月10日 blog 0

薬膳を楽しもうNo.6 あさり(浅蜊)

太田先生の前回の春の養生法のブログで紹介されたのが
「あさりとニラとキムチの焼きそば」だったので、
今回の薬膳を楽しもうは「あさり」をご紹介しましょう。

あさり(浅蜊)1462590142097

性 質  寒
味    甘い、鹹(カン)と呼びます
鹹(カン)は訓読みで「しおからい」です。
帰 経  肝、腎、脾、胃

主な作用は、むくみ、咳、必要以上に汗をかく、精神安定、
貧血などです。

あさりの旬は、春 3月~4月
秋 9月~10月
ですが、何だかんだとスーパーに年中ありますね。
ただ、旬の時期はぷっくりと身が肥えて、甘さもありますね。

ちなみに、あさりの漁獲量日本一は愛知県。
全国シェアの70パーセントだそうです。

★貧血予防
あさりは血液の赤血球を作るうえで必要な鉄分と
その生成に働くビタミンB12が豊富。
造血作用で貧血気味の人には予防になります。
血液が増えることによって、冷え使用改善にも一役ありです。
・・・ということは、質の良い卵子の生成にも良いですね。

ビタミンB12には正常な細胞や赤血球の生成に役立つ
効果がありますが、末梢神経を正常に機能させる働きも
あるので、眼精疲労からくる肩こりなんかにも良いです。

★動脈硬化や高血圧予防
タウリンや鉄、亜鉛などのミネラルも豊富。
コレステロールを下げ、高血圧を予防したりします。

亜鉛と言えば精子の量やパワーが弱い男子には必要な
ミネラルですね。
亜鉛が不足すると生成される精子の量が少なくなってしまうからです。
だからといって、亜鉛をたくさん取ればいいものでもないです。
ただ、食品から必要な亜鉛の量を補おうとすると
ちょっとレシピも面倒になってきますね。
そんな時は、やっぱりサプリメントで補ってもいいのではと
思います。

鍼灸治療でも精子の量や質を上げることは可能です。
奥様からご相談を受けて、治療に来られるご主人も少なくありません。
治療しないよりは、治療させてもらった方が、
妊娠されております。
ご主人が、鍼灸治療に興味があればですけどね。

★滋養強壮
ビタミンやミネラル、アミノ酸も豊富だということは、
もちろん滋養強壮にもいいですよ。

すぐに疲れてしまうとか、貧血気味で・・・
浮腫みがあったり、寝汗をかいてしまうという人に
お勧めの食材です。

気のパワー、血液不足の気血両虚(きけつりようきょ)や
腎陰虚のタイプの人に向いていると思います。
血液を補い、精神を安定させてくれる効果もあって、
春先のイライラや五月病、プチ欝な時にあさりを使った
料理などはいかがでしょうか。

料理に使う時はなるべく殻つきで。
あさりの殻にミネラルが豊富だからです。

あさり料理・・・?
良く食べるのはやっぱり「あさりの酒蒸しやワイン蒸し」
「ボンゴレ・ビアンコやボンゴレ・ロッソ」かな?
「あさりの炊き込みご飯」に、「あさりの味噌汁」
「あさりの佃煮」。

・・・えっっ~と、それから
「クラムチャウダー」や「フライパンで作るパエリア」はあさりが主役とは
言えないけど、あさりを使った料理になります。

「あさりとだいこんと椎茸のスープ」はいかがでしょう。

1462590122735作ったのはかつおだしと薄口しょうゆで味付けしたものです。

椎茸は控えめに入れたほうが、アサリのうまみや香りを引き出して、

すっきりしたスープになりますよ。

味付けはコンソメでも出汁でもいいし、

塩とコショウだけでもいいですね。

喉の調子が悪くなければ、ラー油をちょっとたらしてもいい。

ごま油もいいね~。

パクチーが好きな人は、ちょっと刻んでのっけても

アジアンテイストに早変わりです。

食欲が無くてパワーが出ないときにやさしい味でおすすめ。

だいこんが消化吸収を助けてくれて、椎茸とあさりで

滋養強壮。椎茸とあさりのうまみで食がすすむと思いますよ。

Omura


2016年5月4日 blog 0

晴れ!ときどき沖縄 No.1

これからとぎどき、沖縄にまつわるいろんな情報を
お届けできればと思い、
題して「晴れ!ときどき沖縄」シリーズを連載予定です。

ときどきですけどね。
ドキドキするような沖縄の内容をときどきみなさんに
お届けできればいいかなぁと思っています。

で、第1回目。
私ごとの情報で恐縮です。

2015年の7月くらいから始めた陶芸。
習っているのは沖縄の「やちむん」。
沖縄では焼き物のことを、「やちむん」と言っています。
やちむんの中でも壺屋焼です。
やちむんと言えば壺屋焼と思ってもらえればいいと思います。
まだ、いろんな焼き物の違いが判らないので、
詳しいことは書けないんだけど。

日本にはいろんな焼き物がありますよね。

美濃焼、有田焼、瀬戸焼、備前焼、萩焼、織部焼、九谷焼、
笠間焼、萬古焼、石見焼、砥部焼、小鹿田(おんた)焼、
小石原(こいしわら)焼、波佐見(はさみ)焼・・・など。

3つ、4つくらいは名前くらいはわかるけど、

焼き物の特徴を言ってみたら・・・と言われれば、
ぜ~んぜん、わかんない。
有田焼はきらびやかな感じで、信楽焼は狸で有名かな・・・くらいで、
陶器は好きだけど、詳しくない。

昨年から沖縄に行く機会が増えたのがきっかけで、

以前から何か焼き物の体験してみたいなぁ~と思っていて、
沖縄在住の友人に話をしていたら先生を紹介してくれました。

友人は体験教室から始めてみれば・・・と言ってくれましたが、
1回では何もわからないままに、「あ~、良かった」で終わるのも
寂しいものがあるので、ちょっと頑張ってみようと思い、
時々、沖縄に足を運んでいます。

特に壺屋焼がやりたかったわけでもないけど、
何だろう・・・壺屋焼の素朴な風合いは心を和ませてくれる。
どうも、相性が良さそうだと思う。

縁があったのだろうか?

・・・と、何故、沖縄で焼き物をしてるかをご紹介しました。1459237783701
さて、現在、焼き物は少しずつですが、小さい茶碗のような
お椀のような、小鉢のような感じのものを作っています。

一番目の写真はろくろで形を作ったもの。
ビーラーのようなもや、鍵型のをした金具を使って、
形や厚さを整える。
これは以前ご紹介したと思いますが、黒っぽいけど白土です。

一週間~二週間乾燥させる。

二番目の写真は吹き付けする道具。1461660365641

何度も口で吹きかけるので、結構、酸欠で頭がくらくらして

痛くなったりします。

三番目の写真は乾燥させてから、
一度窯で素焼きして、釉薬(ゆうやく)をふきつけたものです。
これで、お椀のベースの色がきまります。

四番目の写真は柄を描いたものです。1461660357361

最後に透明をかける・・・と言って、ガラス質の薬をぬったり

吹き付けたりする。
もう一度窯で焼いて・・・できあがり。
これから先生の窯で焼いてもらいます。
5月中には出来上がる予定です。
さて、どんな風合いで出来上がってくるだろう・・・?
出来上がったら、食材を入れたりして、
「薬膳を楽しもう」のコーナーでお披露目してみたいと1461660339316
思っています。

Omura


2016年4月30日 blog 0

春の養生法(食事編) 

みなさん、ゴールデンウィークはいかがお過ごしですか?
晴れの日もあって、休日を楽しまれていることと思います。
気分は春満喫ですね。
でも、春は人によっては気分が沈んでしまうことも
多い季節です。

前回、春の養生法の運動と睡眠について書きましたが、
今回は食事についてかきたいと思います。

春は体内の陽気が多くなってくる季節です。
植物が芽をだして、花もどんどん咲いてくるこの季節は
体内の気も上に昇る傾向にあります。
体を動かして、体のなかの気もめぐらせていくといいでしょう。

食べ物も気を発散させる香味野菜類や
少しアクの強い野菜をいただくとよい季節です。

季節のものを食べることが体にもいということは、
みなさんご存じだと思いますが、スーパーの野菜売り場は
季節感もなくなっている傾向にありますね。

春に食べるといい野菜としては、
春キャベツ、春菊、せり、にら、セロリ、菜の花、たけのこ
などがあります。かんきつ類のフルーツもいいですね。
しそ、パセリなどの香草類もいいです。

あさりやはまぐりなどもおすすめです。
貝類は人体に必要なミネラルのほとんどを含んでいるといえますし、
血をつくるために必要な鉄や銅も多くとれます。
血が足りないかなと思われる方には最適です。

お魚では鯛や鰹ですね。これから初鰹がでてきますね。
特に鰹は赤身の魚ですし、ビタミンや鉄分が豊富です。
毎月の生理で血を失う私たち女性にはいいお魚だと思います。
(お魚が嫌いでなければですが)

あさりを良く使う料理と言えば、「あさり汁」「あさりの酒蒸し」ボンゴレ
「あさりの磯焼き」、スパゲティでは「ボンゴレ・ビアンコ」
などでしょうか。
写真は、ボンゴレ・ビアンコです。
オリーブオイルに、にんにくをたっぷり使ったボンゴレも
美味しそうですね。

今日は春におすすめの食材、あさりを使った料理手で、
「あさりとニラとキムチの焼きそば」をご紹介したいと
思います。
(料理を作ったのですが、写真を撮るのを忘れてしまい、
イメージでボンゴレの写真を載せました)

1)にらは4センチぐらいに切ります。
あさりはきれいにこすり洗いしておきます。

2)フライパンに酒とあさりをいれて中火にかけ、
あさりのふたがあくまで火を通します。

3)2に中華蒸し麺とごま油を加えて、麺をほぐして、
2分くらい炒めます。(麺がほぐれにくい時は少量水を加えます)

4)3にキムチとにらを加え、全体を炒め合わせます。
隠し味に少量、しょうゆをいれてもいいです。
お皿にもって、黒こしょうをふります。

フライパン一つでできます。
あさりのだしとキムチの風味が麺にからんだやきそばです。
よかったら試されてみてください。

もし、ご紹介した料理を作られて美味しかったら、
写真を当院のホームページから送っていただけますか?
ご紹介したいと思っています。
宜しくお願いします。

info@karasumaoike.com

太田No.9


2016年4月28日 blog 0

AMH検査 0.1以下・・・凍結できた⑥ 最終回

2015年11月、Kさんはどうしても仕事の都合で
採卵できなかったので、タイミングに変更。
結果、残念ながら生理が来てしまった。

転院したクリニックの方針で、
低温期にプレマリンを10日間服用、プレマリンが終わった
翌日からソフィアを10日間処方されました。
次の診察は生理2日目~5日目の予定でした。

当院に来られたのは生理から4日目。
3日目からクロミッドを1日に1錠を
5日間処方されていました。

当院では生理をスムーズに終わるように治療しました。

翌日、子宮鏡検査。初診の時にエコーで見えていた
ポリープを切除。

11日目の診察で卵胞は14mmと6mmと小さいのが2個。
12日目に卵胞がまだ小さいということでもう一度、
卵胞を育てる鍼灸治療をさせて戴きました。

15日目で1個採卵しましたが、変性卵でした。
これは仕方がありません。
ご主人の精子の状態も関係するときもあります。
良い卵胞が毎回出てくるとは限らないし、体調を整えながら
良い卵胞が出てくるのを我慢強く待たなければなりません。

2016年1月末、ソフィアを10日間処方される。
生理から2日目で24ミリの卵胞が見つかる。
4日目で急きょ採卵。
変性卵でした。

たぶん、前の周期の卵胞が残っていたのでは・・・と思う。
それにしても、4日目の採卵は20年以上不妊治療に携わっていますが、
耳にしたことが無い。
大体は、様子をみてスルーするんでけどね。

変性卵が続いたので、Kさんもできることをしようと思い、
ウォーキングを始められました。
以前から、特に運動していなかったら、ちょっとでいいから
ウォーキングしてみたら・・・とおすすめしていました。
運動効率から考えて、夕食の前にウォーキングする方が
代謝アップにいいです。

次の周期もクロミッドを服用して採卵の予定。
3日目に鍼灸治療。

今回、何故か血の濁りがきつくなっていたので、
なるべく血の濁りを無くすような治療をしました。
仕事の疲労と不妊治療のストレスがいつもより
強くなっていたのではないかと思いました。

疲れがなかなか取れない、ストレスをずっ~と感じていると、
東洋医学では体の血液が濁ると言います。
これが、お血です。

8日目の診察で、卵胞が13mm。子宮内膜は8.3mm。
Kさんにしたら、卵胞の育ちが良いし、子宮内膜も
生理から8日目で厚くなっていたのも珍しいとのことでした。
E2は280.3で、LHは5.7でした。
ホルモンバランスも悪くないです。
鍼灸治療の効果がでてきたのではと思います。

9日目にも鍼灸治療。この日はホルモン分泌を促進して、
生殖能力を高めるツボを選んで治療させていただきました。
そして、腹腔内の血行を良くするため、
スーパーライザーも使いました。

肩こりや腰痛も辛いとのことで、推拿療法でマッサージを
軽く施し、体の疲れを癒し、気と血の巡りを促進するように
しました。
鍼灸治療スーパーライザー推拿療法トリプル効果ですね。

12日目で右の卵巣から2個。左の卵巣から1個。
計3個採卵した。右の2個が授精して、3日目で2個凍結。
1年以上かかったけど、やっと凍結できた。

そして、次の周期にもう1回採卵をしたけれど、卵胞2個とも
未熟卵でした。
たぶん、1日採卵が早かったのでしょう。
採卵のタイミングも難しいです。ドクターも悩まれることが多いと
思います。
麻酔して、さて、採卵しようとしたら排卵してしまっていた
・・・という話は良く聞く話です。

Kさん、4月に結局、1個の胚移植されました。
(もう1つの凍結胚は融解の時点でグレードがダウンしたのだと
思います)
胚移植してからも、高温期をキープできるように
鍼灸治療をしています。
途中経過は良いと思いました。
あとは、プラス判定が出ることを願うばかりです。

先日、Kさんから連絡がありました。
残念ながら判定はマイナスでした。
今回、やっと採卵して凍結できて胚移植までできたのですが、
結果が出ませんでした。
でも、元気が回復したら、もう少し一緒に頑張ってみましょう。
チャンスが見えてきたのだから。

Omura


2016年4月26日 blog 0

咳や痰に杏仁豆腐

先月、当院のある烏丸御池の交差点のすぐそばで
餃子の王将がオープンしたと耳にしました。
餃子の王将は全国にチェーン展開する中華料理店であることは
みなさん御存知かと思います。

オープンしたと聞いた時は、「また一店舗できたのか?」
というくらいしか思っていませんでした。
そして、先日午後診がお休みの日に昼食を食べに行ってきました。

お店に到着すると、その外観はいつも目にしている
餃子の王将とは全く違っていて、とてもカジュアルな感じで
おしゃれなレストランのようです。
女性の方も気軽に入店できるような雰囲気でした。

そこでは本当に普通ですがランチの
ラーメンとチャーハン小のセットニューを注文しました。
お腹も満腹になり、そして杏仁豆腐もついていて
少し得した感じでした。

・・・ということで、今回は杏仁豆腐について
書きたいと思います。
杏仁豆腐は中華料理のデザートでもありますが、
杏仁は生薬でもあります。生薬として用いる時は
杏仁「きょうにん」と呼ばれます。

杏仁は主に、咳、痰、喘息の症状に用いられます。
咳を緩和し、痰を取り除く作用があり、麻黄湯などに
配合されています。

漢方薬の麻黄湯には発汗作用、解熱、鎮痛作用があるため
風邪やインフルエンザなどの症状に効果があることを
ご存じの方も多いと思います。

杏仁は肺の気を降ろして、大腸を通す作用があるため、
風邪、喘息、便秘などに効果があります。

以前台湾に行ったときにとある売店で「杏仁茶」
というものを目にし購入したことがあります。
飲んでみると味は飲む杏仁豆腐ってとこでしょうか。

夏の台湾はとても暑く湿気も多かった記憶があります。
杏仁茶は火照った身体を冷まし、疲れた胃腸の消化を
助けてくれるのにはとても良かったと思います。
杏仁はアンズの果実から取り出した種子の部分を薬用として
用いますが、それ以外にアンズの果肉にはクエン酸やリンゴ酸か
含まれていて、糖質の代謝や鉄分の吸収を助けてくれます。
そのため、疲労回復や貧血予防、食欲増進などの効果があります。

また、杏子の果実は多くのカロチンを含んでいて、ブログ11写真
高い抗酸化作用があります。特に干した杏子が果実の中で
最も多く含まれているようです。

杏子100gの中に5000mcg含まれていて、
次に多く含まれている赤肉メロンの3600mcgを大きく
上回っています。
それって、すごいですよね。

このように、多くの良い効能がある杏仁を用いた杏仁豆腐は、
比較的油を多く使う中華料理には一番のデザートではないでしょうか。
(私の好みですけど・・・)

中華料理を食べる際には、一緒に杏仁豆腐も注文されては
いかがでしょうか。マンゴープリンも捨てがたいなぁ~。

次回は当院の治療で取り入れている「推拿治療の技法」を
シリーズでご紹介しようと思っています。

鍼灸師・推拿セラピスト
山崎ブログNo.11