2015年12月に入り、
Mさん(44歳 当時)の治療は6回目に
なっていました。
この周期はクロミツド1錠を5日間服用して、
採卵の予定。
7回目の治療は、生理から10日目でした。
当院で治療した後、病院で診察。
ご連絡をいただき、卵胞は18ミリが1個
育っていました。
生理12日目で採卵でき、子宮内膜も7.9ミリ。
胚盤胞に育てて新鮮胚で移植されました。
結果はマイナス判定。
私がMさんのカラダの状態で気になるところは、
Mさんは胚盤胞になる卵子が育っているのですが、
彼女の瘀血(おけつ)の問題がありました。
高年齢にしては胚盤胞になるだけの
卵巣の力があるのですが、着床に問題があるのかも
しれません。
瘀血の問題で子宮内膜の質が悪いのではと
思いました。
2016年に入り、1月に採卵。2日目で分割停止。
2月、採卵したが空胞でした。
漢方も服用されていましたが、
漢方薬局で出されていたのは、9種類くらいの
漢方を周期によって組み合わせて飲むものでした。
月に費用は4万円~5万円ほど。
個人的な見解ですが、ちょっと多いのでは
・・・と思い、漢方クリニックを
セカンドオピニオンのつもりで、
受診してみてはとアドバイスしました。
漢方クリニックだと、月に3000円くらいでしょう。
高くても5000円くらいかな。
ドクターが診察してくれて、漢方に保険が使えますから、
費用的にお財布に優しのではと思います。
どちらで漢方を服用するかは、個人の自由なので、
自分の気に入ったところに行くのが良いと思います。
Mさんは漢方クリニックを受診され、
出された漢方は1~2種類に減りました。
Mさんは漢方を服用するのが楽になったようです。
3月は採卵の予定がずれてしまい、ドクターは
タイミングをするようにと言われたようです。
4月はまたクロミッドで2個採卵。1個授精。
胚盤胞まで育ちませんでした。
5月は排卵してしまっていたので、人工授精。
6月は受精したものの、変性してしまいました。
この頃、クルミ、黒豆、ナッツ類のお話をして、
Mさんとご主人も、できればおやつ代わりに
食べてみては・・・とおすすめしました。
Mさんご夫妻は、なるべくクルミ、黒豆、
ナッツ類を食べるようにされたそうです。
7月は生理から10日目の治療でした。
22回目の治療でした。
瘀血の問題も70%~80%くらい減っていて、
お肌の調子も良くなってきていました。
そのことを話すると・・・
Mさんは、最近は肌の調子もいいし、
疲れにくくなってきていると思います・・・と、
言ってくださいました。
今回はいつものようにクロミツド1錠を5日間
服用して採卵の予定でした。
生理から10日目の診察で、卵胞は23ミリ。
子宮内膜は6.5ミリ。
日数からして、卵胞は大きすぎるし、子宮内膜は
薄いです。
採卵できませんでした。
その3日後、出血。
出血後、10日後にまた出血。
たぶんこの出血が生理だったと思われました。
Mさん、なかなか妊娠には至りませんが、
当院に治療に来てから体調はとってもいいと
言ってました。
生理周期の様子も見ましょうということで、
薬の服用なしで、タイミングになりました。
7月末、生理14日目で卵胞は21ミリ。
とりあえずのタイミング。
タイミング14日後に、鍼灸治療しました。
生理がまだ来ていなかったので、
妊娠を想定して、妊娠持続をさせる、
流産予防の鍼灸治療をしました。
これが、23回目の治療でした。
次の周期の採卵ために、クロミッドは
処方されていました。
Mさん、生理が来ないと思って病院に行ったら、
妊娠していたようです。
妊娠7週0日。心拍の確認も出てました。
「えっっっ!妊娠しているの?」
Mさんはびっくり。
「本当に、えっ、マジで・・・」と思ったようです。
気が抜けているというか、リラックスしている
というか、「妊娠したい」という希望が
強くなってしまう緊張から解放されていたこと。
根気強く、当院に来ていただき、
カラダのメンテナンスをしていたこと。
この2つの要因が、Mさんの自然妊娠を
引き寄せたのではないかと思います。
妊娠のスイッチがやっとONになったのでしょう。
その後、当院では妊娠15週6日まで、
流産予防の治療をしました。
最後の治療は32回目。
妊娠21週0日に、安産のお灸の練習でした。
採卵ばかり続けていると、きっと卵巣は疲れて
いるのではないかと思います。
ときどきは、休憩がてらにタイミングが可能な
カップルは、採卵をお休みするのもいいと思います。
とりあえずのタイミングとか人工授精など、
ステップダウンも一つの方法ですね。
Omura