前回はFさん(44歳)のお手紙を紹介しました。
10年前くらいは、お礼のお手紙というのが多かったのですが、
最近は出産したらメール下さいね・・・と言ってます。
出産後バタバタするでしょうし、産後の肥立ちが悪ければ、
手紙を書く余裕なんてないでしょう。
メールだと今の時代に合ってるし、人によっては出産したその日に
赤ちゃんの写真を送ってくれる方もおられます。
当院に来られて妊娠された方のほとんどは、

★流産予防の鍼灸治療(12~14週くらいまで)
★安定期からの安産のお灸の練習
などをしていますので、比較的スムーズに出産される方が多いですよ。

Fさんが当院に来られたのは2012年6月の末でした。当時42歳。
彼女の状態は体外受精のために採卵を7回くらいしたけれど、
授精3日目でほとんどが分割停止、または変性卵。
1回だけフレッシュの3日目で胚移植したけれど、判定はマイナス。
21年前に1度妊娠したけれど化学流産。

Fさんは22年ぶりの妊娠で出産されたのです。
当院に来られて1年と4ヵ月くらいかかりましたけど、
空白の21年の長さを考えると、治療期間は短くて済んだかもしれません。

Fさんの治療にあたって、私の診断は・・・。
気血両虚。肝鬱。腎陰虚で火照るけど、下半身の冷えがキツイ。
卵管は通水をして通っていると言われていたので、
先ずはタイミング療法に合わせて治療することにしました。

ストレスがキツイので停滞した「気の流れ」を良くするツボを選んで
体がリラックスするよう心がけました。
いつもストレスでイライラして気が上ってしまうと体は火照ります。
ストレスでイライラしていると脳の血液の消費も多くて、
脳内の血流が滞り視床下部からのホルモン分泌の指令も鈍りますね。
交感神経優位になってしまい方の体は血管が緊張で硬くなり、
全身の血行が滞ります。
もちろん、子宮や卵巣の動静脈の血の巡りも悪くなるので、
質のいい卵子は育ちにくいです。子宮内膜は血流不足で厚くなりにくく、
色が悪くなり着床もしにくくなります。

血の巡りってとっても大切ですね。

1回目のタイミングでは妊娠できず生理が来てしまいました。
まだ準備不足だったのですが、次は採卵に臨むことになりました。
そして・・・

to be continued
Omura