足立病院生殖内分泌医療センターが
発行している、
最先端医療と東洋医学による未妊サポート情報誌
「ふっくら」No.11 最新号より
2ページ~3ページ
Talk& Talk

足立病院生殖内分泌医療センター長
中山貴弘先生と
小生、烏丸御池鍼灸院院長
大村賢秀の対談企画

卵子の力・精子の力

35歳を境に精子や卵子の質は低下して
いきます。女性の場合、劣化は急激です。
一方生涯精子を作ることができる男性の
場合はゆるやかに悪くなっていきます。
さらにストレスの多い現代では精子と卵子の
質についての問題点が浮かび上がっています。
ここではその問題点について、おなじみの
お二人の先生に対談していただきました。

 

 

 

 

 

 

 

<中山>
精子は自分の分身です。
自分を鼓舞すれば当然精子も活性化します。

 

<大村>
卵子は生命の源。しっかり体調を整えて
卵子の質を上げることが大切です。

◆生殖にもミトコンドリアの力が必要

大村
細胞のエネルギー源といわれるミトコンドリアは
生殖にも大いに関わっているといわれます。
不妊治療にミトコンドリアを活性化させる
ということは行われますか?

中山
二つ方法があって、一つは今あるミトコンドリアを
活性化させることです。

大村
それはお薬ですか?

中山
サプリですね。アルギニンや
コエンザイムQ10など。内服することで
活性化させる方法です。それと若い人の
ミトコンドリアを細胞に注入するという
方法があります。
まあそこまでしなくてもミトコンドリアは
運動することで活性化しますし、
「SOサポート」などのサプリは当院でも
販売しています。

大村
精子もミトコンドリアの機能が落ちると
動きが悪くなるのでしょうか。
妊娠に至らないのは精子自体に問題がある
ケースもありますよね。
それらは検査でわかるものでしょうか。

◆精子は熱に弱く適正温度は32度です

中山
精子については実は臨床のデータと検査結果が
一致しないんですよ。検査の結果、受精能力が
ないと判断しても実際はあったりして。

大村
じゃあ判断はどのように?

中山
最終的には卵子を採取して直接卵に振りかけ、
受精できるかどうか確かめます。この方法が
従来法、「コンベンショナルIVF」です。

大村
その「コンベンショナルIVF」で
受精できない場合は顕微授精になると思いますが…

中山
そうですね。精子がいくら動いても卵の殻を
破れるとは限らない。精子はものすごく
動いているのに殻を破れないとういう
ケースにはよく出くわします。

大村
そういうときは精子の頭から卵子の殻を
溶かす酵素が出ていないのでは?
と疑われるわけですね。
でもそれが毎回受精できないかというと
受精することもあってよくわからない。
ということはストレスや生活スタイルの
問題なのか。それとも精索静脈瘤などの
疾患が原因とか。

中山
精索静脈瘤などがあると、その熱で精子を
弱らせてしまうことがあります。精子は熱に弱く、
適正温度は32度くらいなんです。
精子は74日かけて作られ、睾丸の中にきちんと
並んで保存されています。
その状態だと長く生きられるんですね。

to be continued
Omura

P.S.
「ふっくら」No.11最新号は、
足立病院生殖内分泌医療センターの
受付の前に置いてありますよ。
当院でも、置いています。

ちょっとミスプリントを発見。
本当はTalk&Talkなのに、
Tark&Tarkになっていました。
もう印刷した後なので訂正はできませんが、
冊子を見つけたら、間違いさがし
してみてください。