足立病院生殖内分泌医療センター内にある、
最先端医療と東洋医学による未妊サポート情報誌「ふっくらNo.8」からの
ご紹介です。

同センター長の中山先生のページからご紹介しましょう。

着床障害の原因と克服法

「血流改善によって本来のメカニズムを取り戻す」

せっかく受精しても着床できないのは子宮内膜もしくは卵にトラブルがあるということ。
子宮や卵巣の血流が悪いこともその原因の一つです。
ではなぜ血流が滞るのか、根本原因はやはり毎日の生活習慣にあります。

血流の滞りが子宮内の着床準備を妨げる。

まず基本的な知識として、子宮の中で胚が着床するチャンスは
たったの2日間しかありません。それ以外の期間は子宮の無菌状態を
保つため、子宮内膜の表面は完全にコーティングされているのです。
病原菌はおろか胚さえも着床させないこのコーティングは母体を
異物の侵入から守るため。
そしてその子宮内膜は受精した瞬間から胚を着床させるため
細密なプログラムによってコーティング解除の準備を始めるのです。
そして胚が子宮に到達したその時にコーティングが解除され、
胚が着床できる状態になるよう2日間だけコントロールされます。

それを邪魔するのが卵管の詰まりや血流の悪さです。
卵管が詰まると受精卵がうまく通過できないばかりか、卵が成長するために
卵管から得られる栄養などが滞ります。
スムースに卵管を通れなかったばかりに内膜のコーティングが
解けるタイミングを逃してしまう可能性もあります。
また、中にはコーティングが解除される期間が2日ではない人もいます。
このためなかなか着床しない人には体外受精時に
胚移植のタイミングをずらすという治療をすることもありますね。

to be continued
Omura