「気」「血」「水」の
「血」(けつ)・・・って?

「血」(けつ)とは、そのまんま血液のこと。page01_ki
厳密にいうと、血≒血液な感じです。
血液の中にヘモグロビンがあって酸素を運び、
血小板や白血球が流れていて・・・

・・・ってな血球成分やその効果を
東洋医学ではわかりません。
3~4千年前にそんなことはわかるはずもなく
ですね。

ですが、血液の「質」というのを診断で見ます。page01_ketsu
色がきれいな鮮血なのか、赤黒いのか、
薄めの赤なのか・・・。
濃度が濃くてドロドロしているのか、薄過ぎるのか。
ちょうどよい色で、ちょうど良い濃度なのか。

女性なら生理の時の血液の色や濃度、
塊があるのか。
塊が少しなのか、多いのか。
塊が最初に出るのか、後から出てくるのか・・・
等々を診断の情報に役立てます。

要するに、血液サラサラで、鮮血で、
体の中に流れる血液量が多いと、健康でいられる
ということですね。

妊娠しやすくなるということにつながります。
血液の巡りが良いというのは一般的に誰でも
思いますよね。
だけど、当院に不妊治療のために来られている
患者さんの多くは、キレイな血液の状態では
ありません。

自分では健康だと思っておられる方も多く、
病院でも特に問題はないと言われているし・・・。
診断の方法や基準が違うから、西洋医学的に
血液検査で問題が無いと言われても、
血液検査で東洋医学的な血液の質や色を
見ていません。

なかなか妊娠できない患者さんに、
血虚で血が十分に足りない人。
瘀血(おけつ)で血が濁っている人。
血虚と瘀血も一緒にある、全体的に血液が少なくて、
なおかつ血液が濁っているパターンがあります。
結構、多いですよ。

だから血液の量を増やして、質をキレイにする
鍼灸治療をするんです。
2~3カ月もすれば、生理の色はキレイに
変化していきますよ。
生理の量も増える傾向にあります。

自分でできることは、ちょっとだけ気を使って
食べ物を選ぶことです。

さて、血の巡りが悪いと・・・と言いませんか?
血液だけでは固まってしまいますね。
血を動かしてくれるのが「気」です。
元気の気が力強いと、血液も体の中の毛細血管の
隅々まで行きわたり、細胞に栄養を送り、
元気にしてくれます。

気が滅入って体調が悪くなったり、精神的にストレス等で
気が滞ったりすると、血液の流れも良くなりません。
肉体的なこともありますが、気と血が身体をスムーズに
流れると精神的なダメージも跳ね返せる力が
湧いてくるんですよ。

不妊症の方のタイプに気虚のタイプがあると
先ほども書いたと思いますが、
血虚のタイプもあります。
血液が少なくて妊娠しづらいタイプです。

瘀血(おけつ)タイプもあります。
血の質が悪くて妊娠しづらいタイプです。

次回は、血虚と瘀血の話をしながら、
どんな食材がいいのか、どんな食べ方をしたらいいのか、
などをご紹介しましょう。

Omura