『とにかく何か話しなよ!』

仲良くなったタヒチアンに言われた時に、ハッとしました。
そうだったんです。
何でもいいから何か発声する事が大切だったんです。
黙ったままでは何も相手には伝わらないし、感じてもくれない。
そう、俺は「外国人」なんだから、上手く話せなくて当然やもんな!
と開き直った瞬間に、自然と声を出すコツを覚えていきました。
何でもいいからまず一言! 文章は考えない!
それと、聞き覚えた発音を真似る!
これを実践することに決めました。

この「聞き覚えた発音を真似る」は、のちに役立ちました。
実は、日本で予習しなかったので、全く先入観なく、聞いたままを真似たので、
発音だけは自然に身に付きました。
事前に、本などで独学した状態でタヒチへ行っていたら、
かえってそれが邪魔になって発音の妨げになっていたでしょう。
実際、そういう人は会話がなかなか上達していませんでしたから。

まあ、とにかく、聞えたまんまでタヒチアンになりきって会話を心がけました。
『ありがとう』、『お疲れ様』、『また明日』、『いい仕事だね』、『おいしいね』
自然にすぐ一言出るようになりました。
そうすると、相手は注目して話を聞こうと耳を傾けてくれますし、
例えば、誤りもすぐ訂正してくれましたし、さらに色々教えてくれました。
この頃から、言葉を覚えるのが楽しくなり始めました。

しかし、のちに問題が・・・
なりきりだけで会話していたため、文章が読めない!書けない!ことに気づいたのです。
そこで、帰国した折に、フランス語辞典とタヒチ語会話集を買って帰りました。
当然ですが、読み書きも大切ですよね。
しかし、タヒチ語、フランス語両方覚えるのは大変でしたから、
よく、両方を混ぜてごちゃごちゃの会話していました(笑)。
今ではほとんど忘れてしまいましたが・・・

田内

※中央の左側と右側の屋根は他社の黒真珠養殖場。
仕事の効率が良いので内海の浅瀬に作っている。