前回、N さんの治療が大変だったと書いたと思います。
・・・というのも、初診のときのこと。
当時、N さんは27歳くらいだったと思います。
結婚3年たってもなかなか赤ちゃんに恵まれないということで、
患者さんの紹介で来られました。

彼女の問題は、生理が10代の頃から不順だったようですが、
不定期に2~3ヶ月くらいに一度は来ていたようです。
23~24歳のころから、ピタッ!!と生理が止まってしまったのです。
たぶん、結婚生活を始めてくらいの頃からだと思います。
いろいろストレスがかかっていたのではないかと思われます。

初診の日、ベッドに寝ていただいてお話を聞いて、
では鍼をしてみましょう・・・と言ったら、「ちょっと待ってください」
手にいっぱい汗をかいて、「やっぱりやめます!!!」
あれっれれれのれ~・・・と思ったのですが、
「では、鍼治療はやめましょう」と言いました。

無理に治療しても効果も上がらないし、患者さんの意思を尊重したかったので。
そうしたら、N さん、何を思ったか・・・「やっぱり、鍼してください!!!」と言いだし、
「そんなに無理しなくてもいいですよ。」といったのですが、
目をひきつらせながら、「大丈夫です」というので、

「では、ちょっと休憩してからはじめましょう」と言って
10分ほどベッドで寝ていただきました。
「N さん、そろそろ治療させてもらっていいですか~」
「はい、どうぞ」と言われたので、
三陰交に鍼をしました。
「あれ、ぜ~んぜん大丈夫です」と安心されて、
足三里にも鍼をしました。これも大丈夫。

「大丈夫なようですね」「はい、いけそいです」。
そして腕にところに鍼をしようと思い、
「では、次は腕の所に鍼をしますね」と言った瞬間、
N さんは無意識のうちにパン!!   と僕の手をはね退けたのです。
「先生、ごめんなさい「どうしたの、大丈夫?」
まだ何もしてなかったのですが、
よくよく話を聞いてみると、彼女なりのトラウマがあったのです・・・

それは、・・・・

to be continue

Omura