何が起こるかわからへんNo8-② 卵胞が少ない
ご夫婦で話し合って、T さん夫妻は体外受精にチャレンジされました 体外受精の方法は年齢的にまだ40歳には至っていないし、 卵胞も毎月できるからということもあって、 ショート法というので体外受精にトライされたと記憶しています。 月経が始まって3日目から一週間くらい、 毎日hMG注射をして卵胞を増やして、月経12~14日目(15日~16日くらいの人もいます) くらいで採卵して体外受精する方法です。 普通なら10個くらい採卵して、8~10個受精して、 3日目の新鮮胚で6~8個、5日目の胚盤胞なら2~3個凍結でしょう。 この数字は当院で3~6か月治療させていただいてから 再び体外受精にチャレンジされた患者さんの平均くらいの数値です。 ただT さんの場合、5つしか採卵できなかったのです。 卵巣を注射でホルモン刺激しているにもかかわらず、 たったの5つしか育たなかったのです。 T さんのような注射でホルモン刺激しても卵巣が余り反応しない状態を、 Poor Response(プア・レスポンス)と言います。 T さんの場合は特にひどいプア・レスポンスではないのですが、 その範疇に入ると思います。 注射に反応しにくい人で卵胞が1個しか出てこないという方も 少なくありません。 これならクロミッドを飲んだり、何もしないで 普通に卵胞が育つのと変わらないですね。 せっかく体外受精にまで踏み切ったのに、卵胞が出てこなかった 精神的なショックの方が大きなダメージでトラウマになってしまいます。 採卵後の受精の報告に来ていただいて、この数字にT さんは愕然とされ、 かなり落ち込んでおられました。 意を決して臨んだ体外受精なのに、何で5つしか卵胞が育たないの・・・と 思われたと思います。 それに追い打ちをかけるように、体外受精で使える受精卵は 胚盤胞で2個だけだったのです。 他の3つは受精しなかったり、変性卵だったりと 体外受精に使える状態ではなかったのです。 そしてたった2個残った受精卵のグレードは・・・。 to be continued Omura
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