今回は臨機応変に対応されたTさんのお話です。

人工授精を9回トライするも妊娠には至らず、
初めての体外受精(ショート法)にステップアップすることに。
結果は、5個採卵してそのうち1個を胚盤胞での新鮮胚移植。
ホルモン値は良かったものの、残念な結果に。

次周期、身体を休めながらのタイミングで、
いつも生理17日目頃の排卵だったのが13日目頃に排卵した事に
驚いておられました。
生理周期が整ってきたサインでしたね。

そして、その次周期、クロミッドを使って10回目となる人工授精予定で
鍼灸をスタートしました。
まず、低温期に鍼灸+SLを行い卵胞を育てる準備をしたところ、
なんと、卵胞が5個も見えていました。
このため、自然周期での採卵に急遽変更をお願いしました。
その後の診察で、卵胞の大きさと採卵日をカウントすると、
排卵の可能性が高かったので、
(自然周期の採卵は排卵の危険性が常にあるので)
鍼灸で卵胞を育てながら(大きさを揃えないと未熟卵になるので)、
しかし一方で排卵を遅らせるという鍼灸も行い、
(これ大村院長から伝授された裏技です)
採卵日まで排卵しないように祈ることに・・・
結果は、うまく4個採卵、そのうち1個を胚盤胞で新鮮胚移植。
子宮内膜も11mmあり、移植には十分の厚さでした。
そして、移植に合わせてばっちり鍼灸を行い、みごと妊娠されました。

今回のポイントは3点。

1.鍼灸+SL効果で周期が整い、卵巣機能が大幅にアップした
加えて、子宮内膜も11mmと十分な厚みになった

2.鍼灸で排卵を遅らせて、排卵せずにうまく採卵できた

3.臨機応変に、採卵に切り替えが出来た

Tさん、おめでとうございました。
現在は流産予防で治療継続中です。

ショート法(強刺激)で卵胞が5個だった場合、
クロミッドのみ(低刺激)なら1~2個が通常です。
しかし、今回はなんと5個も卵胞が見えた。
恐らく、卵巣機能がうまく活性化されたのでしょう!!
鍼灸とSL(スーパーライザー)の相乗効果だと思います。

一般的には、強刺激の方が多く採卵できる事が多いですが、
場合によっては、弱刺激でも卵巣の反応が良い事もあります。
(勿論、体質改善も必要ですよ)。
ショート法でうまくいかなかったとしても諦めないでください。
体質改善を進めながら治療計画を立てていくと、
個々に合った採卵方法が見つかると思いますので、
悩んでおられたら、お気軽にご相談ください。

タウチ