私、タヒチに住んでました 22(初心を忘れるべからず)
『タウチはタヒチに住んでいたんですって。』
それは、先日、生理痛改善で通院中の Mさんから
突然に話しかけられました。
そういえば、大昔、タヒチ在住でした。
忘れていました。そんな事を。
過去ブログを辿っていくと、今年の1月以来になりますが、
夏も近いということで、久しぶりに更新します。
タウチは、若かりし頃、10年間程タヒチにおりました。
仕事内容は、黒真珠養殖の核入れ技術者。
それは、真珠の出来上がりを大きく左右する重要な職。
それ故に、会社の利益に直結するため、
年末の契約更新は緊張の瞬間。
来年の契約(年俸)が決まる。もしくは契約終了。
タウチが就職する以前の話、
アコヤ真珠養殖歴20年のベテラン技師さんが、
私の目の前で、わずか6ヶ月で解雇されていたのには驚いた。
日本ではもちろん大ベテラン、
大きな期待を背負って、タヒチに乗り込んでこられた。
一般的には、真珠養殖は日本が先駆け!
日本での経験と技術を駆使すれば大丈夫!!
そんな気持ちで仕事をされていたのでしょうか。
その気持ちを察して、上司のYさん、
ベテラン技師さんに、頻繁に助言してました。
日本のアコヤ貝とタヒチの黒蝶貝は違いますから・・・と、
しかし、相手の方が年上、忠告はうまく受け入れられず、
2ヵ月後の中間結果は、ボロボロ。
慌てて軌道修正しようにも、その後も成績が伸び悩み、解雇。
目の前での厳しい現実を見て凍りついた瞬間だったが、
しかし、同時に、タウチにチャンスが回って来たのも事実だった。
この話の続きは、またの機会に書きますね。
タヒチを去って行くベテラン技師さんの最後の一言は、
『初心を忘れるべからず』 でした。
この格言の意味は
「物事を始めた頃の未熟で失敗ばかりだったその時に味わった屈辱や悔しさ、
そこを切りぬけるのに要した様々な努力などを忘れてはならない」
タウチは、この格言を思い出した時に、
当院で頑張っておられる患者さん達の事が頭に浮かびました。
不妊治療は、いつゴール(妊娠)出来るのかが分かり難いですよね。
皆さん、
判定でマイナスが出た時、
生理が来た時、
採卵するはずが、排卵して採れなかった時、
採卵で受精卵が残らなかった時、
深い悲しみに打ちひしがれておられると思います。
しかし、『初心を忘れるべからず』の気持ちで、
少し休憩も入れながら、気持ちが落ち着いたらご連絡ください。
再び立ち上がって、妊娠に向けて歩んでいきましょう。
タウチ
写真は、タヒチの夕焼け。
仕事で上手くいかない時、いつも眺めては癒されてました。
朝の来ない夜は無い。そう自分に言い聞かせて・・・
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