タイトルに記載しているFSH と AMH。 どちらも、卵巣の状態を知る指標として、一般的に知られています。 しかし、この2つの数値の解釈は、意外に知られていないので、 ここで、少し触れておきます。 1 FSH これについては、その周期の卵巣の疲れ具合を表しています。 そして、とても変動しやすい数値です。 あまり数値に振り回されないようにしてください。 詳しくは、 『FSH と AMH 1』 『FSH と AMH 2』 を参照なさってください。 2 AMH 今回は、このAMHについてコメントさせていただきます。 さて、AMHとは・・・ 抗ミューラー管ホルモンと呼ばれる女性ホルモンの一種です。 卵巣の中にある、これから育っていく卵胞(発育卵胞、前胞状卵胞)から 分泌されるのがこのホルモン。 AMH検査は一般に、「卵巣年齢を測る」と言われていますが、 その理由は、その数値を測定することによって、 今後、「卵巣の中にこれから育つ卵胞がどれくらい残っているか」を おおよそ知ることが出来るからだと言われています。 つまり、数値が低ければこれから育つ卵子が少ない事を意味します。 では、高いと良いかと言うと、必ずしもそうではありません。 逆に、数値が高すぎると、PCOS(多嚢胞性卵巣)の疑いが出てきますので、 これも良くないと言われています。 何事もほどほどが良いですね。 (PCOS(多嚢胞性卵巣)については、またの機会に触れますね) さて、重要な事は、「AMHの値が低いからといって、必ずしも卵子の質が低いとは限らない」 という事です。 患者さんの中には、この数値が低くて、かなり悲観的な方もおられますが、 数値が低くても妊娠された例は沢山あります。 次回は、その実例を交えてもう少し書き足していきますね。 タウチ